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ダンジョンに人生を求めるのは間違っているだろうか
プロローグ

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自分の周りに広がってゆく白い空間

何の音もなく匂いもしない。変動しない世界

ここに居るのは自分1人

どうしてこうなったのか?全ては自分の才の所為だ
日本に生まれ、5歳までは普通の人生を送っていた。しかし、5歳になると突然、全身から力が溢れてきて、制御が不可能になった。

親は俺のことを気味悪いと思いながらも育ててくれたが、12歳の時、道路で転んで泣いている女の子がいた。最初は見て見ぬふりをしようとしたが、車が走ってきている事に気付き、体が勝手に走って行った。

女の子を突き飛ばし俺は車に衝突、死んだと思ったが軽傷で済んだ。しかも、その傷が見える速さで治って行った。

少し経ち警察も来て、事情聴取を受けた。しかし、話している途中から、警察は俺を化け物を見るような、怯える目に変えた。

この事は世間にも知られ、俺は化け物扱い。親に捨てられた俺は、必死に金を稼いで生きた。

そんな生活を送り年は17歳。今では周りも俺のことを忘れていた。そう、忘れてしまった

俺の存在すら忘れていき、やがて世界が俺を忘れた。俺はこの世に適応出来なかったんだ。

そして現在に至る。俺にこんな才が無ければこんなことは…このまま消えていくのかな

………《嫌だ》

………《嫌だ》

………《まだ何もしてない》

………《こんな人生で満足してられるか》

………《もし…こんな俺に》

………《こんな俺が必要とされる世界があるなら》

【俺は、まだ生き続ける!】

俺はこの才を受け入れ、才を活用する事に決めた。

俺は青い光に包まれる。暖かさを感じる光。

「俺は、異世界に人生を求める!」

少年の強い意志が、今、世界の境界線の行き来を可能とした。
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