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提督はBarにいる。
6月第3日曜日・9
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というか、なんというか……」

 長門をはじめとする3人は、まさに愕然、といった表情で固まっていた。『そういう捉え方があったのか』という感じだろう。金剛自身もその考え方はいい発想だと認めざるを得なかった。……まぁ、駆逐艦の中にも提督の妻の座を狙っている者が居るようだが。空母勢は正妻ではなく『2号さん』を狙っている辺り、流石に分を弁えている。他のLOVE勢もそういう気遣いをしてもらいたいものだとぼんやり考えていると、提督に持たされていたプライベート用の携帯が鳴った。

「もしもし?」

『おぅ、俺だ。今から帰るからよ、晩飯の支度はいらねぇや……じゃあな』

 手短なやり取りではあるが、こういうのも夫婦らしいのだろうと金剛は密かに笑う。

「さぁ、テートクが帰って来ますヨ!パーティは終わり、バレないように撤収デース!」

 そう言って金剛は声を張り、急いで試食会の会場を片付けた。




 そして、その夜。提督と金剛の私室。

「ただいま〜」

「テートクぅ、お帰りなさいデース!」

 その厚い胸板に飛び込むように抱き付くと、唇同士を重ね合わせる。

「おいおい、随分と熱烈な出迎えだな。寂しかったか?」

 からかうような苦笑いを浮かべて笑う夫に、

「寂しくないと思ってますカ!?付き合いは長くても、一応新婚なんデスよ!」

 と、半分本音、半分冗談の憎まれ口を返す。二人とも鎮守府にいれば四六時中ベッタリでなくとも、その気配や空気感は感じ取る事が出来る。しかし丸二日も提督が鎮守府を空けていたのだ、多少の寂しさを感じる位は権利があるだろう。

「へいへい、そりゃ悪かったよ。今晩はたっぷり可愛がってやるから、それで許してくれや」

 そう言ってわしゃわしゃと金剛の頭を撫でてくる提督。折角セットした髪が乱れてしまうが、この乱雑な感じがなんともこの提督らしい。

「そういえば、今回の会議は何だったんデス?」

 上着を受け取りながら金剛が尋ねた。

「まぁ、色々とな。ウチに大きく関わる内容は3つだ」

「1つはウチの保有艦娘数の増加だな。南方に居た艦隊を幾つか、本土近辺の守りの為に『引っ越し』させるらしくてな。コッチの守りが手薄になるのを防ぐのに、20ばかり枠を確保した」

「なんで本土の守りを強化するんですカ?」

「さてな。大本営のモグラ共は、自分等の手近な壁が薄いと不安なんだろ」

 苦々しげにそう語る提督の目は、本当に嫌悪感に満ちていた。

「まぁ、暗いニュースはこれくらいだ。2つ目はウチに新たな海外艦娘が来る事になった」

「Wow!それはgoodnewsデス!……で、どこの国デス?ドイツ?イタリア?まさかイギリスですか!?」

「いや、アメリカだ。ア
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