第7章 聖戦
第158話 魔が……騒ぐ
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ったが故に、こう言う回りくどい方法が結果として何処にも角を立てる事もなく、更に大道に背く事もない道だと判断したのだが。
しかし、彼女自身が今の俺の状況を喜んでいないのは間違いない。まして、その状況に俺を追い込んだのは自分自身だと感じて居る。そんなかなり生真面目な彼女が、自らの事をオルレアン大公の息女だと偽る訳はない。
もし、オルレアン大公の娘でないのなら、彼女は俺を連れてさっさと隠遁生活に入っているはず。
タバサが俺に向けている感情は、有希が俺に向けている感情よりももっと分かり易い。
【父が捨てた私の妹を、本当のシャルロット姫だと偽って公表した奴らが存在する】
俺の戸惑いを感じ取ったのか、そう【念話】にて説明をするタバサ。
成るほど、彼女が居たな。決して忘れていた訳ではないが、それでも居場所が分からなかった以上、タバサの妹に付いて優先順位が低かったのは仕方がないでしょう。
その他に仕事は山積み。正直に言うと、何処から手を付けたら良いのか分からないような状態なのですから。
そう、タバサの妹。正式な名前に付いては不明。前世の記憶が確かならば彼女の名前はシャルロット。オルレアン大公の娘であったのだが、彼女自身が系統魔法を使う事が出来ず、女性であるが故に跡継ぎにする事も出来ず。結果、ほぼネグレクト状態に。
更に、そのオルレアン大公が肥大化した権力欲から暴走。邪魔になったロマリアに因って処分された後に、残されたシャルロットは手駒として扱い易くする為に自我を崩壊させられ……。
但し、ここまではロマリアに力を与えていたクトゥルフの邪神が書いたシナリオ。
オルレアン大公が自身の権力欲から暴走した挙句に果てる事を地球の神々でも察知していたのは間違いない。其処から先に、シャルロットにも奴らの魔の手が伸びる事も想定されていた可能性が高い。
地球産の神々の介入により、オルレアン大公により捨てられたタバサは、その捨てられてから間がない頃に俺の式神たちの手により僧院から連れ去られ、表向きは行方不明。現実には前世の俺の両親。現世のマヴァール侯爵の養女として迎えられ、
精神崩壊を起こしていたシャルロットも、彼女の様子を調べる為に侵入……トリステインのマリアンヌ皇太后の誕生日を祝う園遊会の夜にオルレアン屋敷に侵入した時に、俺と出逢う事により裏の人格が目覚めるように設定されていた。
それが、今回の人生でタバサの夢の世界に現われた少女。但し、今回の人生では俺と彼女が直接出会っていない以上、そのタバサの妹は前世の状態から推測すると、今の彼女は前後不覚の状態。どう考えても真面な精神状態ではないでしょう。
その方が扱い易いから。虚無魔法を行使する人間兵器としてなら自我などない方が扱い易い。
それに、彼女……地
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