追憶の未来 中編
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「そして、お前はあの時弄られていた奴だったんだな。他から見れば弄っているように見えるが、隅で殴られたり蹴られたりしていたお前にとっては、イジメを受けていたように感じ取ってた。
だから、お前は復讐し、殺したんだ。けど、そのどれにも、お前はあることをしてなかった」
『…………なにをだよ? 』
「止めろとか助けてとかを、誰にも言わなかったことだ。お前は勝手に助けてもらえることを諦めて、それでいて助けてくれない人達を恨んだ。それで殺すのは間違ってんだよ」
『じゃあなんだよ?言えば助けてもらえるって?そんなわけないだろ? 』
「勝手に決めつけんじゃねぇよ。言葉にしねぇと伝わらないことだってあるんだ。それをしなかったのは、お前の弱さだ」
『…………ふざけんなよ。それが弱さだって?そんな下らないものが、僕の弱さ?笑えない冗談だ』
「ああ。けど、それは俺も同じだった。誰にも言うことが出来なかった。何もかも放り出して逃げたよ」
煙が晴れていき、アルケオニスガンダムの姿が見え始めてくる。
「なのに、アイツらは来てくれたんだ。傷つけたはずのにな。馬鹿みたいだろ?だけど、俺はその馬鹿さ加減に救われたんだよ」
刀を再度振るうと、煙が完全に晴れた。そこから姿を現したアルケオニスガンダムは、機体の色が金色から通常に戻っていた。代わりに赤と金色の光を纏っていた。
「だから、俺は自分と向き合う事が出来た………………もう逃げねぇって決めた!背けないって決めた!お前を倒して、この復讐劇を終わらしてやる! 」
刀を構え、赤黒いアルケオニスガンダムに接近する。その速度は、ハイパーモード時よりも格段に上がっていた。
『無理だね。諦めな、レイっ…………! 』
赤黒いアルケオニスガンダムも刀を構え、接近してくる。お互いが間合いに入ったところで攻撃し、刀が激突した衝撃で、二機の中心にはクレーターが出来た。
そのまま数回攻防を繰り返し、隙が出来た瞬間を逃さず避けられない一撃を繰り出す。ギリギリのところでシールドで防がれたが、切れ込みが入り、そのまま切断する。
『!?ポンコツめ…………! 』
赤黒いアルケオニスガンダムは距離を取ろうと後退するが、その動きを感じ取っており、同時に追従する。
『ぐっ………………! 』
アルケオニスガンダムは刀を水平に斬り払うが、刀で防がれるが、そのまま機体を吹っ飛ばす。
『動きが変わった…………!? 』
吹っ飛ばされながらも黒い翼を地面に叩きつけ、上空へと上昇する。そのあとを追い、アルケオニスガンダムも上空へと飛翔する。
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