追憶の未来 前編
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カグラ君の別人格なのね。
「カグラでも、あそこまで押されんのかよ」
「あの人は、容赦ないバトルスタイルだからね。苦戦はするだろうね」
「私だったら倒せるがな」
「相変わらずだねサクラは………」
その会話を他所に、バトルを見る。怒りか、焦りか、とにかく動揺しているせいで、攻撃が大振りで単調になっている。
「ウスイさん。ここから通信を飛ばすことって出来るんですか? 」
「無理ですね。彼に何かを伝えたいって気持ちは分かりますけど、今は耐えてください」
「そうですか…………いえ、ありがとうございます」
「レイ…………ダイジョウブかな? 」
セシリアさんは心配のあまりか、私の裾を掴んで言った。
「きっと大丈夫よ。立ち直ったばっかで折れるなんて、そこまでやわじゃないわ。だから、心配しなくても大丈夫よ」
セシリアさんを安心させるためにそう言ったが、隣にいたヒメラギ君は、私にだけ聞こえる程度の声で言ってきた。
「オメーもスゲー心配してるように見えるぜ?正直、不安なんだろ? 」
「…………大丈夫よ。そう言うアンタこそ、不安そうな顔をしてんじゃない」
「まっ、それはここにいる全員がそーだけどな。今の俺らに出来んのは、アイツを信じてやることだけだ」
「そうね…………」
それだけ答え、カグラ君の方を見る。
無茶するんじゃないわよ、カグラ君…………。
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