追憶の未来 前編
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
像。男は顔が分からないほど腫れており、止めてくれと懇願しているが、それでも殴り続ける。次第に相手の意識は無くなっていったが、なお殴り続けていた。
だが、横から来た誰かに突き飛ばされ、男の上から吹き飛ばされる。その突き飛ばしてきた人物は、俺もよく知っている人物…………レイナだった。
「っ────!? 」
なんで、レイナが…………!?どういう状況になれば、レイナが出てくんだよ…………!?レイナと過ごして、こんな事になった記憶なんて────
「まさか、あの時の…………! 」
入学式の日、レイナが拉致されて助けに行った時、俺は途中で意識が無くなった。けど、目が覚めた時は全てが解決していた。だが、どうやって?
おそらく、コイツの人格が出てきて、男を痛め付けていたんだ。
「やり過ぎだろ…………」
『やり過ぎ?なにが? 』
「…………入学式の日に、レイナが拉致られた時のことだよ」
『ああ、あれね。結構楽しかったよ。けど、あの女が邪魔してきて、中途半端に終わっちゃったよ。もう少しやりたかったんだけどね』
「くそ野郎め…………! 」
刀を支えにして、立ち上がるながらそう吐き捨てる。
『ははっ。けど、成る程ね。レイの見ている映像は、忘れていた記憶か。どう?楽しい? 』
「楽しいわけねぇだろ…………」
『ああそれと、女が邪魔して腹が立ったから、少し痛めたね』
「っ────テメェェェェ!!! 」
刀とビームサーベルを構え、距離を詰めて攻撃する。だが、刀身が赤黒いエネルギーを纏い、軽々と受け止められてしまった。
「あああああああっ!! 」
刀から離し、二刀で攻撃し続けるも、刀とシールドで防がれていく。
『凄い単純さ。けど、そんなに打ち合って大丈夫かな? 』
ユキヤの言う通り、打ち合うたんびに頭に映像が流れてくる。今度は中学生くらいの男と女が、そしてその家族が、次々と倒れていった。
だが、それよりも怒りの方が上回り、さっきよりも気にすることなく攻撃し続けられた。しかし、次の映像により、攻撃の勢いが落ちていった。
母さんが、俺を覆うように床に倒れ、口に手を当てて喋れなくしてきた。背中からは血を大量に流し、何かを言っていたようだが、肝心の内容が聞き取れない。
【─────────】
《その言葉を最後に、手に籠められていた力が抜けていった。》
「う…………、ああああああああっ!!! 」
ーーー――
「カグラ君…………」
「レイ…………」
「大丈夫か……カグラの奴」
ここからでは一体何を話しているのかは分からないけど、明らかに動揺しているのは分かる。あの男が、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ