714部分:第百五話 光の力その四
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。重厚な声であった。
「それはどうか」
「といいますと」
「聖域が勝つのですか」
「この戦いは」
「そうなのでしょうか」
「その可能性はある」
重厚な声がまた述べてきた。
「何が起こるかわからない」
「しかしです」
「彼等には神がいません」
「それは否定できません」
それが大きいというのだ。やはりそうなのだというのだ。
「所詮人が相手ではです」
「どうしようもないのではないでしょうか」
「神には勝てません」
「どうしてもです」
「いや、わからないな」
だがその声は言うのだった。確かな声だ。
「あの黄金聖闘士達の強さもかなりのものだ。若しかするとだ」
「ふむ、そうですか」
「貴方がそう仰るのならば」
「もう少し見ていきましょうか」
そうしていくというのだった。彼等はここでもう一度戦いを見ることにした。そのうえで彼等の周りにあるものが出て来たのであった。
「うむ、これだ」
「これこそが我等の飲むべきもの」
「そして食するべきものだ」
「その通りです」
彼等はその黄金に輝くものをそれぞれの手に取り飲み食いをはじめた。そうしながらまた闘いを見ていくのであった。
「我等から離れてアーレスについたあの愚か者達と」
「アテナにのみ忠誠を誓うあの者達」
「あの者達のどちらが滅びようとも我等にとってはいいことだ」
「まさにな」
これは彼等の事情だった。
「さて、戦ってもらうか」
「できれば共倒れになってもらいたいものだ」
「そうだな」
こう話していく。そうしてであった。
「さて、それではだ」
「次の闘いはだ」
「どの者達が闘う?」
「果たして」
こういいながら観ていくのだった。彼等の戦いは何者かに見られていた。それは決して見えるものではない。だが彼等は確かに観ていた。そしてそれを観ることを楽しんでさえいるのであった。
第百五話 完
2010・3・22
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