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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第二百三十二話 捕虜交換(その3)
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でも“女性というより女の子みたい”ってイゼルローン要塞の女性兵士が言ってた。
男性というより女性は有るかもしれないけど女の子? それで良いの? 相手は敵なんだけど。イゼルローン要塞は最前線なのにそんな人がいて大丈夫かな。凄く不安だ。
学校に行ってもクラスの女子たちが皆ヴァレンシュタイン元帥に夢中だった。“カワイイ”、“優しそう”……。相手はシャンタウ星域で同盟軍を壊滅させた敵なんだぞ! その事を言ったけど女の子たちは全然無視だ、最低! 彼女達は皆元帥の顔写真を大事そうに持っている。中には男子の中にも元帥の写真を持ってる奴がいる。何考えてるんだろう? 頭が痛くなってきた……。
やっぱり元帥は危険だ、同盟の女性を全部味方につけてる。僕のお母さんも“カワイイ”なんていってる始末だ。何時か必ずやっつけてやる。そうすれば皆目が覚めるはずだ。
調印式の映像を見たけどあっさりしたものだった。元帥とヤン提督が敬礼をしてサインをして握手して終わり。なんかこんなもんで良いの、そう聞きたい調印式だった。でも後で聞いたんだけどこれは仕方ないそうだ。
帝国は公式には同盟を認めていない。だから式典のようなものは大袈裟には出来ない。今回の捕虜交換も調印式はあくまで軍が行なうもので政府は直接にはタッチしない事になっているらしい。
だから同盟政府も今回の調印式については声明を発表しただけだった。その代わり帰還兵歓迎式典は盛大にやるそうだ。変なの、同盟はちゃんとあるのに認めないなんて、絶対馬鹿げてるし同盟を馬鹿にしているとしか思えない。
全く元帥の事と言い、女の子の事と言い、帝国が同盟を認めない事と言い、調印式は面白くないことばかりだ。年が明ければ帰還兵歓迎式典がある。そっちのほうは盛大にやるそうだから楽しみにしている。僕の大好きなトリューニヒト議長も一杯TVに出るだろう。
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