第3話 〜闇夜の恐怖〜
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で面倒事が一つ減った』……どうせモンスターを見たら叫んだりするんだろうなと焼け石に水だと知りながらそう思い、森の中へと入った。……予想が出来ていたが、やはり森の中も暗く、視界がとても悪かった。
「……やはり暗いな」
「そうだね……あっ、姉ちゃん!」
「どうしたの?」
「あの本に書いてたやつ!"あれ"を使わなきゃ!!」
「……あっ、すっかり忘れてた!!」
ランはそう言うとメニュー画面を開いた。
そしてアイテムを収納しているストレージを開き、その中から"あるもの"を探し始めた。
「……中々見つからないわね……おまけに暗いし……」
「大丈夫か?メニューが暗いせいで見えにくいのなら俺の松明を貸すぞ?」
「あっ、ありがとうございます!」
ランはそう言うとハヤテから"松明"を受け取った。
そしてストレージの中を再び捜索し、目的のアイテム…"松明"を手に取った。
「……見つけたわ!ユウキ!!」
「うん、早速火打ち石で火を着けるね!」
「……何だ、お前らも松明を持っていたのか」
「ええ、始まりの街でもらった"攻略本"に書いてあったので購入しておいたんです……あれ?私がハヤテさんから受け取ったこれって……」
「俺の松明だな」
「「……ええっ!?」」
ハヤテの言葉に対し、姉妹は驚きのあまりに声を上げた。
当然、ハヤテには何が何だかさっぱりである。そして同時に『面倒事がまた増えるのか』と危惧していた。
「ハヤテ、いつの間に松明出したの!?」
「視界が悪いと感じた時だが?」
「こ、行動が私達よりも早い……ていうか攻略本通りに松明出してたなら言ってくださいよ!」
「…何か凄く理不尽なんだが……というか"攻略本"って何だ?」
「「……えええっ!?」」
ハヤテの言葉に対し、姉妹は再び声を上げた。
当然、ハヤテにはさっぱりである。そして当然の様に『面倒事が増えるのか』と危惧した。
「……えっと……質問なんだけど、ハヤテってβテスターなの?」
「βテスター?そんなものは知らん」
「……じゃあこの本を貰わなかった?今日の朝から【始まりの街】で無料配布されてるんだけど」
「そんなものは知らん、それは何だ?」
姉妹の質問にハヤテはキッパリとそう答えた。
この言葉には嘘偽りはなく、ハヤテはβテスターではない。そして今日の朝に無料配布されたらしい攻略本なる本も受け取っていない……いや、そもそも【始まりの街】を昨日出た時点で貰える訳がないのだ。
「この本はね、親切な情報屋さん達が作ったんだって!」
「……その情報量は?」
「確か……
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