712部分:第百五話 光の力その二
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第百五話 光の力その二
リゲルは逃げなかった。受けようとする。しかしであった。
「なっ、このリゲルをもってしてもか」
「受けられるならばだ」
アイオリアはその攻撃を炸裂させたうえでリゲルに対して言う。
「俺はそれで倒れる」
「まさに貴様の命だというのだな」
「そうだ。俺が倒れるか貴様が倒れるか」
その凄まじい小宇宙の炸裂を何とか受けようとするリゲルに言うのである。「そうした勝負だ」
「そうだな。そうした勝負だな」
「俺は敗れはしない」
アイオリアはまた言った。
「決してだ」
「決してか」
「そうだ、決してだ」
彼もまた自信があった。
「その為にもこの技を放った」
「そうか。それならだ」
リゲルもさらに言う。
「貴様のこの技を受けきればいいのだな」
「できればな」
「そうだな。・・・・・・だが」
「だが?」
「この技はまさかな」
さしものリゲルも明らかに押されてきていた。それは彼の言葉にもはっきりと出ていた。それを隠すこともできなくなってきていた。
「ビッグバンだというのか」
「黄金聖闘士はその命をかけた時」
また言うアイオリアだった。
「まさに神に迫ることができる」
「神か」
「そうだ。その力でだ!」
その全てを賭けたアイオリアの叫びだ。
「今貴様を倒す!」
「くっ!」
「これで決まりだ!」
その前に突き出した両手からさらに小宇宙を放つ。
「アスモデウス、俺の勝利だ!」
「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
リゲルが絶叫し吹き飛ばされた。これで全ては決した。
彼はそのまま大爆発に巻き込まれそのうえで床に叩き付けられる。身体はその戦衣をもってしてもダメージを抑えられなかった。致命傷だった。
「くっ、これか」
「そうだ、これがフォトンバーストだ」
まさにそうだというのだった。
「このアイオリアの全てを賭けた技だ」
「そして最大奥義か」
「その通りだ。俺の勝ちだな」
「そうだ、貴様の勝利だ」
リゲルもそのことを認めてきた。しかしであった。
彼は立ち上がった。足はふらつき全身に傷を受けながらもだ。それでも立ってそのうえでそのアイオリアに対して言ってきたのである。
「まさにな」
「では何故立つ?」
「ふっ、俺が今立ったことか」
「そうだ。それは何故だ」
このことを言うのであった。
「貴様が今立ったのはだ」
「ダンディズムだ」
リゲルは不敵に笑って言ってみせてきた。
「このリゲルのだ。ダンディズムだ」
「ダンディズムか」
「そうだ、ダンディズムだ」
まさにそうだというのだ。
「最後までそれは貫かせてもらう」
「貴様がそれを意識するとはな」
これはアイオリアにとっては意外なことだった。だからこそ言っ
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