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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Cパート 前半
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開始してから5分が経過した。
天桐達は、スタート地点である東南から中心部である北西に向かって走っていた。
すると、砲手席に座る加埜はそう車内下の矢元に向かって言った。
「竜二。上手くなってんじゃん」
「当たり前さ。勉強もしたし、練習もしたからな。それに俺、実技は得意から」
矢元は少し嬉しい顔をしながら答えた。
この2週間程で、かなり練習もしたことで車輌は上手く操縦手である矢元の手によってスムーズに
走れるようになった。
「それに僕も教えたからねぇ。専門書とか分からないから竜二は」
反対側にある通信席に座る城ノ崎は戦車道関連の書籍を見ながらそう言った。
一方、装填手である早間は次弾の砲弾を用意しながら車長である天桐に向かい。
「先輩、こんなに堂々と何もない所を走って大丈夫ですか?」
そう心配された車長である天桐は、首に掛けている双眼鏡で周りを見回し答える。
「あぁ、けど、ここはあんま障害物がねぇし。隠れように隠れられんからなぁ」
このフィールドは、遮蔽物がほとんどなくある物といえば、何本かバラバラに生えた木や大きな岩、
それとそんなに生い茂っていない林やそれほど広くない森程度だ。
また、障害物以外に障害となりうる小さい丘やバンカー、小さい池と言った物しかなかった。
そもそもこの練習場は、教室が開かれる前の15年前はゴルフ場だったらしく来客が少なくなり経営
悪化の為、潰れて放置されていた土地だった。それを岡野は、ここを格安で手に入れることが出来て
戦車道教室を開いたのだ。広さが300ヘクタール以上もあるここは、戦車道関連で試合や練習などで貸し出されることもあるらしい。
早間の心配事を聞いた加埜は天桐に聞いた。
「なぁ、士良。このまま、ずっと中心を真っ直ぐ進んで良いのか?」
「少し危険だが、先にあいつを見つけないとこちらが不利だ」
天桐は、戦車の性能も経験もあっちが上であるハルナ達を先に見つけて先制攻撃を掛けることにした。これは、プロと素人が戦うと時間が長ければ長いほど経験者であるプロが勝ちやすくなることや先手
必勝や奇襲攻撃が一番効果的にいい戦法と今まで映画漫画を見て読んで習った天桐や戦車を始めとする軍事関係に詳しい早間、そして一番学のある城ノ崎とで考えたある作戦の為だ。
ハルナ達を先に見つける為にも危険を承知で彼女たちの居る方へ堂々と向かっていると
ポツポツと怪しげだった雲行きから雨が降り始めた。
雨に気づいた天桐は見上げた。
「チッ、もう降ってきやがったか」
今はまだ小雨だが、この雨は次第に強まり視界が悪くなってしまう。それを考えた上で天桐は相手を
早く見つけたかった。
「仕方ない。急いであいつらを」
ドォン
突然、砲撃音らしい音が天桐の耳に入った。
「!」
ドガァァァン
V号の右側2メ
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