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Blue Rose
第三十五話 欧州の美その十五
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「是非ね」
「俺は陶器を買って」
「私は扇ね」
「その扇も欧州のやつか」
「多分スペイン風のものよ」
 この国の、というのだ。
「前に売ってたから」
「スペインな」
「オランダとは、ね」
「仲が悪かったな」
「元々は同じ国だったけれど」
 ハプスブルク家、神聖ローマ帝国の領土だった。このことはドイツやオーストリア、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ベルギー等も同じだ。
「それがね」
「宗教の違いが元で独立したんだよな」
「教科書にもあったわね」
「ああ、確かにな」
「そうした事情で分かれたけれど」
「こっちじゃか」
「そうしたものも売ってるの」
 優花は龍馬にくすりと笑って話した。
「勿論他のお国のものもね」
「そうだよな、ここは」
「オランダだけじゃなくて」
「多国籍な場所だな」
「私達さっきイタリア料理食べたし」
「俺今朝はフランス料理になるか」
 そのビュッフェはというのだ。
「シャンパンあったし」
「そうかも知れないわね」
「あとパエリアやチーズフォンデュのお店もあって」
「さっきのワインの飲み方はドイツ風だし」
「ここは多彩だな」
「欧州だけでもね」
 他には日本もあれば中国やアメリカもある、欧州だけでなく太平洋のものも含まれている場所であるのだ。
「多彩なのよ」
「そのことでも面白い場所だな」
「そうなのよね」
「しかも夜はな」
 夜の話もだ、龍馬は笑って話した。
「イルミネーションが滅茶苦茶奇麗なんだよ」
「昨日観たの」
「観て回ったさ、実際にな」
 龍馬は優花のその問いににこりと笑って返した。
「最高だったぜ」
「それはよかったわね」
「一人だったけれどな」
 それでもというのだ。
「最高だったな」
「そうよね、私も前に姉さんとここに来た時に」
「イルミネーション観たんだな」
「そうしたわ」
「じゃあ今度も観るか?」
「観たいけれど」
 それでもとだ、優花はこのことについては残念な笑顔になって龍馬に話した。
「今夜は帰らないと」
「イルミネーションの時間にはか」
「ここには泊まらないし」
 ホテルの予約は取っていない、それでだ、
「だからね」
「それは仕方ないな」
「夜になる前にね」
「アパートに戻ってか」
「休むわ」
「そうか、俺もここにもう一泊して」
 そして、というのだった。
「神戸に帰るよ」
「そうするのね」
「今度は長崎か佐世保に行こうな」
「そうね、どっちかにね」
「佐世保に行ったら」
 ハウステンボスもその佐世保市にある、だが龍馬は今は港があるその佐世保について優花と話をしたのだ。
「そこも二人で回ろうな」
「自衛隊の街を」
「海自さんの基地も行こうな」
「いいわね、じゃあね」
「そ
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