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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第七幕その十

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「ここまできますと」
「おかしいですね」
「日本の総理大臣にもこう言う人がいましたが」
「その人は」
「会員制のクラブで飲んでいいスーツを着て」
「文明を満喫していますね」
「他にもおかしなことばかり言っていますが」
 それがあまりにも酷いのでおかしいんじゃないかという人すらいます。
「そうしたことも言っていました」
「文明は否定出来ないです」
 先生は理性からお話しました。
「ましてや人間も自然の一部、文明と自然は対立するものではなく」
「共にありですね」
「調和が大事ですから」
「ヒヤンやハイについても」
「はい、産業のことも大事ですが」
「保護もですね」
「二つのことを同時に考え」
 そのうえでというのです。
「進めていきましょう」
「それが大事ですね」
「はい、それと」
「それと」
「もう一つです」
 さらにお話した先生でした。
「どの島に行かれますか」
「三つの島に行く予定です」
「三つですか」
「奄美大島、渡嘉敷島、久米島です」
 この三つの島にというのです。
「行く予定です」
「そうですか」
「はい、ヒヤンやハイがいる島は幾つかありますが」
「その中で、ですね」
「この三つの島に行って」
 そしてというのです。
「保護にあたります」
「わかりました」
 先生はとても甘いチョコレートケーキを食べつつ頷きました、そして。 
 その後の打ち合わせもしてでした、喫茶店を出て安座間さんと別れてフィールドワークを再開しますと動物の皆が言いました。
「先生もね」
「隅に置けないね」
 最初にオシツオサレツが言います。
「何かとね」
「人気あるよね」
「そうそう」
 ダブダブも言います。
「これでね」
「見てる人は見てる」
「それが世の中だから」
 チープサイドの家族は老馬の背中にいます。
「安座間さんもね」
「先生がわかってるのよ」
「そうした人は何人もいてくれて」
 老馬はその目をにこにことしています。
「安座間さんもそうだってことだね」
「まあ安座間さんはね」
 トートーが見るにです。
「踏み留まってるかな」
「先生がここにいるのは一時期だから」
 チーチーも述べます。
「お友達でね」
「そこでご自身を止めてるわね」
 ポリネシアもこう見ています。
「何とか」
「ずっと会えないとなると」
 ガブガブは少し残念な声の色です。
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