嗚呼、懐かしの烏賊尽くし・その4
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を使ってまぶすのが一番手軽だろう。いやぁ、最近は便利だね。
Step4:揚げる
粉をまぶしたら衣を付けて、後は揚げるだけだ。油の温度だが、少し低めの170℃で揚げるのを俺は勧める。じっくりと揚げてやる事で、急激な温度上昇による身の収縮を防ぐ為だ。大体2分くらい揚げれば大丈夫だろう。今回は別レシピとして皮付きのままで輪切りにしたイカの胴も揚げる。
「おぉ……今度はテンプラか」
「お、流石に天ぷらは知ってたか」
「あぁ、何度かホーショーの店で頂いた。エビを食べなかったら、皆に『もったいない』と言われたよ」
グラーフはそう苦笑しながら、日本酒を枡でチビチビとやっている。とっくの昔にビールは飲み干して、初霜から『菊正宗』を注いでもらっている。最近のお気に入りは日本酒らしく、来る度違う銘柄を楽しんでいる。揚げるのは朝霜に任せ、俺はその間に天ぷらを付ける2種類のタレを作ろう。
《鰹香る天つゆ》※分量2人前
・酒:100cc
・みりん:大さじ1
・水:600cc
・濃口醤油:大さじ3
・砂糖:大さじ1
・だしパック:2パック
小鍋に酒とみりんを入れて煮切り、水とだしパックを入れて5分くらい煮出す。だしパックを取り除いたら醤油と砂糖を加えて混ぜたら完成。ここに薬味としておろした生姜と辛味大根でもあればパーフェクトだろう。もう1種類はグラーフにはちとハードルが高いかも知れんが、好きな人にはとことん好まれる味なのでご紹介。
《賛否両論!?腑味噌ソース》※分量2人前
・イカの腑:1杯分
・ごま油:小さじ1
・おろし生姜:1/2片
・味噌:大さじ1/2
・醤油:小さじ1
・酒、みりん:各大さじ1
小鍋を熱してごま油を引いて、おろし生姜を炒めて香りを出す。そこに予め墨袋を外して切れ目を入れた腑を加え、軽く炒める。そこに味噌、醤油、酒、みりんを加えて少し煮詰めたら完成。
この腑の生臭さが苦手だという人は多いが、好きな人には珍味の部類の味だろう。
「司令、揚がったよ!」
「おぅ、皿に紙敷いて盛り付けてくれや」
油を吸わせる為の和紙を敷き、揚がった天ぷらを盛り付ける。そこに天つゆと味噌ソース、薬味の大根おろしとおろし生姜を別皿に盛り付ければ完成だ。
「ハイよ、お待たせ。『イカの天ぷら〜2種のソースを添えて〜』だ」
「テンプラは何度か食べたが、イカのテンプラは初挑戦だ……」
些か緊張した面持ちで、グラーフが箸を取る。まずは板状の方の天ぷらから食べるようだ。
「アトミラール、まずはどう食べればいいかな?」
「まずはそのままの味を味わってみるのがいいと思うがな」
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