第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#40
星魔の絶戦 千変VS星の白金FINAL〜Star Platinum The World〜
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オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!!』
(ありがとよ……)
一番傍で喚声をあげ、連撃の加速回転に入る相棒へ、
承太郎は静かに感謝した。
元より自分の分身だが、最後まで付き合わせてしまった事を悔いると同時に、
スター・プラチナだけでも生き残って欲しいと純粋に想った。
今際の際、脳裡に甦る、無数の者達。
言葉も想いも残せないが、それでも悪くない出逢いだったと
心は不思議と落ち着いた。
(……ジジイ、悪ィ、後任せた。頼んだぜ、おふくろの事。
DIOのヤローをブッ斃せ……ッ! 出来ンだろ?
オレの祖父なんだからよ……!)
十年ぶりに再会してからは、余り祖父と孫らしい関係ではなかったが、
それでも信頼していたと強く想いを噛み締めた。
心中に浮かぶ祖父の姿を色濃い闇で覆い隠す、最後の 『宿敵』
“ソイツ” の姿を魂に刻みながら、
墓ン中から這い擦り出してでもブン殴ると睨み付けながら、
承太郎は流法の最終動作へと入った。
(オレはどうやらここまでだ……あばよ、皆 ……!)
瞳に漲る最後の決意。
“ヤツ” と戦えずに終わるのは無念で在ったが、
相手がコノ男では仕方ないと受け入れてもいた。
誇り高く、しかし果てるその時まで潔く、
ソレが、空条 承太郎という一人の 『男』 の生き様。
紫炎と黒雷を交じ合わせて迫る混沌の戦槌、数秒の後には灰も遺らない。
極限の闘争、確定要素が幾度も覆った 『男の世界』 に於ける
魂のブツかり合いは、シュドナイの執念が僅かに勝った。
一つの存在として、一人の男として、シュドナイの方が高みに立った。
最後の交錯の刹那、互いの心中に宿ったは、尊敬すべき強者の傷痍の姿か?
しか、し――
“承、太郎”
互いしかいない神聖なる世界に、突如割り込んだ囁きが在った。
(――ッ!)
生と死の随、既にスタープラチナは紫炎と黒雷に身を焦がされながらも
廻転双掌撃を刳り出している、故に双眸を瞠ったのは承太郎。
消え去った筈の追憶に、一人の黒髪の少女が浮かび上がった。
“死んじゃ、ヤダ……”
死の間際に視えるという幻覚の一種か?
しかし明確なる存在感を伴って、
少女は舞い散る透明な雫を振り撒き叫んだ。
“死んじゃ、ヤダッッ!!”
「――ッッ!!」
覚悟崩壊、決意霧散、覇気消失。
絶対不撓と想われた空条 承太郎の精神に、突如綻びが生じた。
本人さえも理解不能な、余りにも突発的な感情の想起だった。
(何で “おまえが
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