未来へのミチシルベ 中編2
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れている。
「その理由は、二つの部署に分かれているからだ」
後ろから声をかけられ、振り返ると白衣を着たオジサンっぽい人が代わりに答えた。
「えっと…………誰スか? 」
「失敬。私はカシワギという。ハルカゼとは別の部署で研究をしているんだ」
「そうなんですか。カシワギさんはどんな研究をしているんですか? 」
「残念だが、秘匿事項だ。申し訳ないな。それより、君達学生がなぜこんな所にいるんだ? 」
「コーチに呼ばれて来たんです。彼の為に、何かバトルをするらしいんで」
「彼の為にバトル?それはどういうことだ…………?もしかして、一般のシステムでは出来ないバトルという訳か…………」
と、カシワギは考え込むようにブツブツと言い出した。あー、なんか研究者ってぽいなコイツ。
「お待たせ〜…………ってあれ?カシワギさんだ。こんにちは〜」
「…………ハルカゼか。今日は彼らを連れて何をするんだ? 」
「それは秘密ですよ〜。そっちもそうですよね? 」
「まあな。だが、そっちの研究より、こちらの研究の方が運用性は高い。すぐに結果を出す」
「カシワギさんは本当に研究熱心ですね〜。ですが、こちらも負けませんよ。お互い、頑張っていきましょう」
「ふん…………減らず口を」
吐き捨てるように言うと、カシワギは右の入り口に入っていった。それを見送ったあと、ハルカゼは左の入り口に入り、そのまま廊下を歩いていく。
「お前達仲わりぃのか? 」
「微妙かな〜。僕なんかした記憶無いんだけどね」
「いや、お前は案外してるからな? 」
「君もだけどね〜」
傍観を決め込んでいたサオトメが、ハルカゼにツッコミを入れる。だが、ハルカゼもツッコミで返し、男性用更衣室と書かれたプレートの部屋に入ろうとする。
「着替えてくるから、三分間待っててね」
「一分で着替えてこいバーロー」
「アハハハハ」
ハルカゼは更衣室の中へと入り、言われた通り一分で出てきた。
「さて、じゃあ行くよ」
「「「「「「……………………」」」」」」
「ん?どうしたの? 」
「…………いや、なんでもねぇ」
「え、ええ」
「な、なんでないです」
「お、おお……」
「気にする必要は無い」
「…………」
「?ならいいけど。じゃあ行こっか」
ハルカゼは来ていた服の上に、新たに着こんだ服…………白衣をはためかせて前を向いた。
そう。俺達が無言になり、唖然としていたのは、今までのハルカゼとは別人みたいな姿を、俺達は見てしまったからだ。
「相変わらず似合ってないな」
「最初は似合ってたって言ってたよね? 」
「知らん」
「アハハ
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