未来へのミチシルベ 前編
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ぐに会えますよ」
そう言うと、レイナは病院の中へと入っていった。俺達もつられてあとを追い、中へと入っていく。
「もしかして、カグラ君が昨日言ってた、大怪我して入院した病院? 」
レイナがカウンターで話をしているので、待っている間にアマネが聞いてきた。
「いや、俺は県外に住んでたから、ここの病院じゃ…………あっ! 」
もしかして、レイナが言っていた知り合いって、アイツなのか!?
「?どうしたのカグラ君? 」
「…………いや、多分、俺も知っている人物だと思い当たったところだ」
「皆さーん。こっちに来てくださーい」
遠くでレイナが呼んでおり、病院内だから静かにしろよと思いながら移動する。
ーーー−−
「では、まず私とレイ君で話をしてきます。あとで呼びますので、皆さんは待っていてください」
そう皆に伝え、俺とレイナは部屋の中へと入る。すると、やはり俺も知っている人物が、椅子に座っていた。
「久しぶりだな、レイ少年」
「ああ」
「お久しぶりです、タカナシさん」
あの日に大怪我し、そしてレイナが拉致られた時に俺のことを担当した人物だ。確かに、この人ならレイナより知っている事は多そうだな。
「まずは座ってください」
椅子に腰をかけた俺達は、タカナシと対面する。
「今日は知り合いとして来たので、堅苦しく話さなくていいですよ」
「助かる。私も堅苦しくのは好きじゃないのでね。で、レイ少年を連れてきたということは、彼絡みの要件でしょう? 」
レイナに言われると、一転して口調が変わった。ネクタイを少し緩ませ、俺を見ながら聞いてきた。
「はい。レイ君の事について、知っている事を全部聞きたいと思ったんです。それはレイ君や、彼らが望んだことですから」
「なるほど…………しかし、真実を知らない方が幸せの事だってある。レイ少年は、まさにそれに当てはまると思う。世の中には知らぬが仏、という言葉もあるほどだ。
レイ少年。君は本当に知りたいか?知って、絶望して、後悔するかもしれないぞ? 」
タカナシ院長は、レイナから俺へと体の向きを変え聞いてきた。その問いに対して、少し間を置き、ゆっくりと口を開く。
「確かに、知らない事の方が幸せなことだってある。けど、それでも俺は、知らないで後悔するなら、知って後悔した方がマシだ。
仮に後悔しても、俺には仲間がいる。アイツは………アイツらは、一緒に背負ってくれると言ってくれた。なら、俺が逃げてちゃ、駄目だろ。
だから、もう迷わない。目を背けたりしない。何があってもだ」
「…………ふっ、若いな。いいだろう。話そう。外にいる者も呼ぶか? 」
「ああ…………アイツらに
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