未来へのミチシルベ 前編
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「孤児院に行くんでしょ?なんなら送っていくよ? 」
「…………お前運転出来んのか? 」
大会前の練習試合の時、車酔いで死にかけてたハルカゼの事を思い出す。
「運転は別らしいから大丈夫だよ。それで、どうする?乗る? 」
ハルカゼに再び聞かれ、俺達は顔を合わせる。
「じゃあ乗る」
楽が出来るならそれにこしたことはないと判断し、ハルカゼに送ってもらうことになった。
だが、ここで一つ問題が発生した。
ハルカゼの車は、多くて五人。頑張って詰めれば六人までしか乗れないのであった。
「…………セシリアさんを誰かの膝の上に乗せれば行けるね」
と、頷きながら言ってきた。それって、バレたら捕まるんじゃねぇのか?
「んじゃ、俺は窓際に座るなー」
「では、セシリアちゃんは私の膝の上に乗せよう」
「ワカッタ……」
「じゃあ私は隣に座ります」
「俺は、ハルカゼさんの隣に座ろうかな」
と、各々が席に座り、残った俺はアマネの隣に座る。
「狭ぇ…………」
走り出した車の窓から外を覗きながら、あまりの狭さに愚痴る。
「こっちのセリフよ。もうアンタだけ歩いて行ったら? 」
「お前が歩いて行け。もしくはヒメラギが行け」
「なんでオメーは俺を巻き込むんだ!? 」
「騒がしいぞ。少しは黙っていられんのか? 」
「ニギやか………」
「あっ、そういえばアマネは試合のログを見てないよね。あとで渡すから確認しといて」
「あっ、分かりました」
「そういや、俺も途中から分からねぇ状態だし、一応見とくか」
「あの時の黒い翼は凄かったね〜。僕もビックリしたよ」
などの雑談をしている内に、孤児院に着いた。俺達は車から降りる。
「ところで、僕はどうすればいいの?」
「どっかに駐車して待っててくれ」
「はいはーい。じゃ、ご武運を」
再び車は走りだし、駐車場に向かった。
「俺達は中に入ってっか」
孤児院の玄関を開け、皆で中に入る。すると、車の音で気づいてたのか、ちょうど部屋からレイナが出てきた。
「お帰りなさいレイ君。それに皆さんも、いらっしゃい。遊びに来た…………という感じでは無さそうですね」
「ああ。昨日の話の続きを、聞きに来た」
「そうですか…………皆さんも、よろしいのですか? 」
レイナが皆に聞くと、一斉に頷いて肯定する。
「……分かりました。では、まず移動しましょう。私も車を出すので」
ーーー−−
レイナの車には俺、アマネ、ヒメラギ。ハルカゼの車にはセシリア、サクラ、アキザワが乗っている。
走っている最中、レイナが口を開いて話し出し
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