逃避行の果て 後編
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んなきゃいけねぇだろ」
「やけに素直ね。むしろ気持ち悪く感じるんだけど」
「うるせぇよ」
そう言うと、カグラ君はその場に立ち上がった。
「今は素直でいいんだよ。んで、そのあとはいつも通りだ。皆で馬鹿やって話して、ガンプラバトルをする。
ムカつくサクラや、どこか頼りねぇアキザワ。お調子者のヒメラギに、そしてお前達二人とな。だから、改めてよろしくな。アマネ、セシリア」
そう言って、カグラ君は右手を伸ばしてきた。私とセシリアさんは少し驚き、顔を見合せるとすぐに頷き、カグラ君の右手を二人で握る。
「アンタ、少し変わったわね………………まあ、カグラ君は私のパートナーだし、アンタに拒否権は無いからね」
「こちらこそ、よろしく。これからも、ずっとイッショ………」
「ああ」
力強く返事をされると、どこからか手が伸びてきた。
「全く。俺らも混ぜろっつーの」
「そうだよ、水臭い」
「ふん。私はどうでもいいのだがな」
「お前達…………」
ヒメラギ君、部長、生徒会長が、私達の手の上に重ねるように、右手を出してきていた。
「……あー…………その、ゴメン。俺のせいで、酷い事もしたし、沢山迷惑もかけた。それが許されるなんて思ってねぇけど、謝らせてくれ。本当に、ゴメン」
カグラ君は私達を見渡しながら、頭を下げた。
「気にすんな。俺らは仲間だろーが」
「カグラには、俺が前に進むキッカケを貰ったしね」
「私は別に気にしなどいない。今の貴様は、貴様らしくないせいか、むしろ気持ち悪いぐらいだ」
「あっ、それ俺も思ったわ。カグラらしくねーしな」
「うん。調子がおかしくなる、って感じかな? 」
「あっ、それ全部私言ったわ」
「お前達マジブッ飛ばすよ? 」
いくらなんでも言い過ぎじゃねぇの?っと付け加えて、カグラ君は呆れながら言った。
しかし、その表情はとても明るいように見えた。そのせいか、私も思わず笑みがこぼれる。
ーーー−−
「さてさて。やらなきゃいけないことが増えちゃったな〜。ねえヒロヤ君? 」
壊れたイヤホンを上に投げてはキャッチしたりし、遊びながら隣を見る。
「そうだな。けど、この案件は俺達が解決しないとな」
「うん。ところでシノさんは? 」
「先に帰らせた。流石に巻き込むわけにはいかないからな」
「さっすがヒロヤ君。アツアツだね〜」
「三回死んで二回生き返ってこい」
「アハハハハ。まあ、冗談は今は置いとこっか」
「お前から始めたんだろうが」
「まあまあ。まずは犯人の特定からいこっか。セイヤ君の名推理と、このイヤホン。そしてガンプラバトルに関する要求。
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