レイ 後編
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気そうな顔をした男を見なかったか? 」
「へ、へへ…………もしかして知り合いか?わりぃが教える気はな───」
男が何かを言い切る前に、顔面に向けて拳を突きつける。当たる寸前で止めたが、男は腰を抜かしたのか後ずさっていく。
「知っているようだな。ソイツはどこに行った?言わなければ次は当てるぞ」
「そ、それなら多分、その奥に向かってったと思います!俺も気を失いかけてたから、確かかはわかんねぇ! 」
「そうか。情報感謝する」
立ち上がって路地裏の奥を見据える。すると、第三者の声がこの場に聞こえた。
「あれ?もしかして、喧嘩してたのって…………サクラ? 」
「アキザワ セイヤか。私がそのような事をするはずがないだろう」
「いや、その人凄いビビってるけど…………まあいいか。それより、どうしてこんな所に? 」
「貴様こそ、こんな所でどうした?頭を冷やすため散歩すると言っていたが、散歩で来るような所ではないぞ? 」
「それはこっちのセリフだよ」
お互い暫しの間沈黙し、アキザワ セイヤはため息を吐く。
「多分目的は同じでしょ?その人から何か聞けた? 」
「奥に向かったと言っている。私は真実を確かめるために行くが、貴様はどうする? 」
「女の子一人じゃ危ないから、俺も同行するよ」
「ふん。貴様に守られるほどやわではない」
ーーー−−
「くそっ!ここにもいねーか! 」
息を整えながら、公園全体を見回す。公園、広場、学校周辺、それなりに開けた所がある場所を目安に探し回るが、一向に見つからない。
「もうほとんど潰し回ったし、そろそろ見つかってもおかしくねーよな?下手な鉄砲も、数撃ちゃ当たるってな」
我ながら上手く例えたと思い、次の場所を考える。
「アマネとセシリアちゃんからも連絡は来ねーし、まだ見つかってねーんだろーな。サクラ先輩が探してるってことは、アキザワ先輩も探してるだろーしな」
カグラ…………こうして皆が、必死にオメーの事を探し回ってんだ。あとでなんか奢れよ?
「その前に、見つけなきゃいけねーけどな! 」
ーーー−−
「…………」
ワンワンッ!
目の前には、一匹の野良犬がいた。
「イヌ…………じゃなく、レイをサガさないと」
ワンワンッ!
…………スコしサワってイコう……カナ。
ーーー−−
「はあ……はあ……」
息を荒げながら、カグラ君を探し回る。私が倒れてからかなり時間は経ってるけど、そこまで遠くにいってないはず。
「はあ……はあ…………」
走り疲れたため、一度止まり
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