REY
レイ 前編
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ましたよ。誰かと思って確認したら、急にアマネさんが倒れたんですもの」
「そうだったんですか…………迷惑かけてすいません」
「私は大丈夫ですよ。気にしないでください」
「…………あっ。そういえばカグラ君を探さないと───」
大事なことを思いだし、すぐに起き上がろうとしたがレイナさんに止められる。
「駄目ですよ。まだ横になってないと」
「けど…………」
「気持ちは分かります。私もそうですから。
けど、まだ安静にしてないといけません。顔色からして、何も食べてないのでしょう?
よかったら食べていきませんか?腹は減っては戦はできぬ、と言いますし」
そう言うと、あらかじめ持ってきていたのかスープを差し出してきた。
「……ありがとうございます」
渋々と受け取ると、手のひらが温かくなり、スープを口に運んでいく。
「………美味しいです」
「それはよかった。そういえば、アマネさんはどうしてレイ君を探しているんですか? 」
「…………少しチーム内で揉め事があったらしく、その事で話をするためです。ついでに、お礼もしようかと」
「そうだったんですか…………それで昨日からレイ君の様子が変だったんですね」
「変? 」
「ええ。何か思い詰めた顔をしていたので。さっきも、その事を気にしてなのか、話をしたばかりなんです」
そう言うと、暗い表情をする。
「話って、いったい何の話なんですか? 」
「それは………………レイ君に関わる事なので、私からは言えません」
「そう、ですか……」
「なので、レイ君から話を聞いてください」
「え? 」
「私では、レイ君の力になることは出来ません。ですが、アマネさん達なら、レイ君の力になれるかもしれません…………仲間であるあなた達なら」
「レイナさん…………」
「すいません。身勝手なお願いをしてしまい。アマネさん達なら大丈夫かと思って、つい………」
「…………分かりました」
「え?い、いいんですか? 」
「いいもなにも、私は彼のパートナーです。断る理由なんてありません」
「あ、ありがとうございます! 」
「お礼を言うのはこっちです。カグラ君には助けられてばかりですから。あっ、それと、スープありがとうございました」
器を返し、ベッドから抜け出す。
「カグラ君のことは、私達に任せてください。必ずなんとかしてみせます。それと…………」
扉まで歩き、振り返って続きの言葉を言う。
「レイナさんも、きっとカグラ君の力になれています。じゃなきゃ、あんな家族想いになりませんよ」
「アマネさん…………本当に、ありがとうございます」
玄関まで見送ってもらい、靴を履いて外
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