第3章:再会、繋がる絆
第77話「VS偽物」
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「....もういいの?」
「うん。もう行かなくちゃ。きっと、戦いは既に始まってる。」
八束神社にて、そんな会話が交わされる。
「くぅ....。」
「...手伝えないのは、悔しいけど...。」
「...一定以上自衛できないと、多分戦場に立つことすら難しいからね...。仕方ないと思うよ。」
臨海公園の方を見据え、身に纏う衣装がボロボロな少女が言う。
「だから、無事に解決するのを信じてて。信じられるっていうのは、式姫にとって力にもなるから。...大丈夫、あたし達は負けない。」
「...でも、まだ傷が...!」
衣服だけじゃない。少女は未だに体に傷が残っている。
戦闘自体は可能だが、それでも万全ではない。
「銀の効果が解けただけでいいよ。これぐらいの傷なら、向かっている内に治る。」
「そう...なの?」
「だって、あたしは吸血鬼だもん。再生能力なら、人一倍だよ!」
一定まで治してくれた巫女に対し、少女は笑う。
「...じゃあ、行ってくるよ。事情を知っている人に何か聞かれたら、上手く説明しておいてくれると助かるかな。」
「......頑張ってね。」
「任せてよ!」
そう言って、少女は飛び立った。
「何もできない...っていうのは、やっぱり悔しいなぁ...。...それに、あの子は違うけど、ほとんどが私より年下なんだよね...。」
「くぅ....。」
残された巫女と子狐は、飛び立った少女を見つめながら、そう呟いた。
「っ!」
優輝を囲うようにいくつもの剣が創造される。
「打ち崩せ!」
すかさず優輝は一つの魔力結晶を取り出し、その魔力で同じく剣を大量に創造、包囲していた剣を相殺して撃ち落とす。
「っぁ!」
ギィイイン!!
一息つく暇もなく、吹き飛ばした所から偽物が斬りかかってくる。
それを優輝は棍で受け流すように防ぎ、そのまま棍を回転させて反対の端で叩く。
ギャリィッ!
「甘い!」
「それはどうかな!」
しかし、それは防御魔法で逸らされ、反撃の一撃が棍では防げない位置から迫る。
だが、優輝は棍を双剣へと“創り替え”、逸らす。
「何っ!?」
「驚くフリをしてる暇があったら...。」
ギギギギギィイン!
「もう少しカモフラージュするんだな。」
あっさりと凌がれた事に驚く偽物だが、それは見せかけだった。
不意を狙って創造した剣を射出する
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