第2章
戦闘校舎のフェニックス
第13話 悪魔、やってます!
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校舎の一室で寝泊まりしていたのだが、流石にそのままなのもアレなので、部長がアーシアにどこかに下宿したいかと尋ねた結果、アーシアはイッセーのところへの下宿を希望し、部長がそのことで、いまおじさんとおばさんと交渉しているわけだ。
「イッセーさんは、私の恩人なんです」
「恩人?」
「はい。海外から一人でやってきて、一番お世話になった方なんです。そんなイッセーさんのお宅なら、私も安心して暮らせると・・・・・・でも、ご迷惑なら、諦めます・・・・・・」
「ああっ! ダメって言ってるわけじゃないのよ!? 部屋も空きがないわけじゃないし・・・・・・ただぁ・・・・・・」
おじさんとおばさんの視線が、イッセーへと向けられる。
「うちには、性欲の権化とでもいうような息子がいるからなぁ・・・・・・」
「そうそう!」
「なぁっ!? 息子に向かってなんて言い草だ!?」
実の両親からのあんまりな言い分に、イッセーが声を荒らげる。
まぁ、実際、イッセーのようなスケベな男がいる家に、年頃の女の子をホームステイさせるのは、間違いが起きるかもしれないといろいろ危惧するのは当然ではある。
けどまぁ、大丈夫だとは思うがな。流石のイッセーも、そこまでじゃない。もし、イッセーがそんな奴だったら、いまごろ、千秋とそうなってるはずだからな。
「では、今回のホームステイは、花嫁修業もかねて、というのはどうでしょうか?」
「「「「は、花嫁!?」」」」
部長が口にした「花嫁」という単語に、俺とアーシア以外の全員が反応する。
すると、途端におじさんとおばさんが涙を流しながら手を取り合う。
「か、母さん、こんな息子だから、一生孫の顔なんぞ拝めないと思っていたよ!」
「父さん、私もよ! こんなダメ息子によくもまあ!」
すごい言われようだな。
仮にイッセーと千秋が結ばれたときも、こんな反応をされたんだろうか?
「お父さま、お母さま。イッセーさんはダメな方ではありません」
感無量になっている二人に、アーシアは最後のトドメを加えた。
「「ッ!」」
「な、なんていい子なんでしょう!」
「あ、ああ! リアスさん、アーシアさんをお預かりします! いえ、預からせてくださいぃぃ!?」
「ありがとうございます。お父さま、お母さま」
ということで、アーシアの兵藤宅へのホームステイが決まったのであった。
ふと、隣にいる千秋を見る。
「・・・・・・・・・・・・」
なんか、真っ白になって固まっていた。
「ま、随分と差をつけられはしたが、まだ、チャンスはあるはずだ・・・・・・たぶん」
曖昧なフォローに怒って打ち込まれた肘打ちを避けながら、未だに困惑しているイッセーを連れて、アーシアの荷物の取り入れ
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