第2章
戦闘校舎のフェニックス
第13話 悪魔、やってます!
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れは汗の臭いだ──イッセーのではなく、自身の。
だから、千秋はいつも、以前までは早朝特訓を終えると同時に長い時間をかけてシャワーを浴びるようにしていた。
イッセーの早朝特訓に付き合うようになってからも、なるべくイッセーから距離を置くようにしていた。
「さて、次は腕立て伏せね」
「は、はいぃぃ・・・・・・」
前屈が終わり、ヘトヘトなイッセーに俺はある提案をする。
「なあ、イッセー。千秋の前屈を手伝ってやってくれないか?」
「ちょっ、明日夏兄っ!?」
「ああ、いいけど」
「ええっ!?」
俺の提案に千秋は顔を真っ赤にして慌て始め、イッセーがとくに気にすることなく了承すると、さらに慌てふためく。
「どうしたんだ、千秋・・・・・・あっ、そっか。いま俺、結構汗かいてたから、汗臭いかもしれないもんな・・・・・・」
千秋の反応から、イッセーが自分の体臭を気にしだすと、千秋は慌てて否定する。
「だ、大丈夫だよ! そんなの全然気にしないから!」
「そ、そうか・・・・・・?」
「こいつもこう言ってんだから、おまえも気にするな」
ということで、イッセーが押す形で千秋は前屈を始める。
そして終始、千秋は自身の汗の臭いを気にして、顔を真っ赤にしていた。
その光景を眺めながら腕立てをする俺に部長が言う。
「あんまり妹をいじめるものじゃないわよ」
ちょっとした仕返しですよ。
―○●○―
「いいこと? あなたの能力は基礎体力が高ければ高いほど意味があるのよ」
そう言う部長は、腕立て伏せに臨む俺の背中に容赦なく座っていた。
マラソンやダッシュでヘトヘトであった俺は、正直言うと、腕が悲鳴をあげていた。
でも──背中から伝わる部長のお尻の感触が最高だ!
それにさっき、千秋の前屈の手伝いで背中を押してるときに、チラッと千秋のうなじが目に入ったんだ。少し汗で濡れていて、なかなかの色香を放っていたので、思わず凝視してしまった。
べしっ!
「あうっ!?」
突然、部長にお尻を叩かれてしまい、その場に突っ伏してしまう。
「邪念が入っているわ。腰の動きがやらしいわよ」
「・・・・・・そ、そんな・・・・・・この状況では、俺に潜むお馬さん根性がマックスになりますよ・・・・・・」
ふと、部長が何かを探して周囲をキョロキョロと見渡す。
「そろそろ来るころなんだけど・・・・・・」
「へ? 誰か来るんですか?」
「あっ」
「すみませーん」
聞き覚えのある声が聞こえ、そちらを見ると、バスケットを抱えたアーシアが走ってきていた。
「イッセーさーん、皆さーん! 遅れてしまって、本当に──あぅっ!?」
アーシアは、初めて会っ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ