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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part2/臆病教師と喪失の青年
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人による誘拐事件に巻き込まれてしまい、内数名が殺されてしまう事件。そのせいで猛烈なトラウマを覚え、未だに魔法学院から実家に引き返してしまった生徒が幾人も出た。何とか魔法学院に来た生徒たちの顔にも、これまでの怪獣災害のせいもあって、どこか恐怖の色がある。
しかし風の噂では、王宮は魔法学院の男子生徒にも徴兵令をかけるかもしれないと。王室の命令だから、学院の一教師でしかないコルベールが言ったところで止まる話じゃないが、これ以上若者たちが危険な目に合うのを見ていられなかった。
それは、この学院の生徒じゃないシュウに対しても同じで、傷だらけの体を押してでもどこかへ行こうとした彼が、何かに追い詰められているように見えて、さらに彼はサイトの知り合いだとも聞くし、目を閉ざせなかった。
「…すまない」
コルベールは、シュウを残した自分の研究室の小屋を、遠くから見つめながら謝罪の言葉を述べた。さて次の授業がある。
まだ残っている生徒たちにも伝えなければ。『戦争の愚かさ』を。

しかし、コルベールの思いとは真逆の出来事が起こる。


その出来事から少しの日を置いてから、キュルケとタバサがガリア王家の任務から戻り、そしてアニエスの率いる銃士隊も来訪した。
要件は学院にいる生徒たちに非常時に備えた戦闘訓練と、魔法学院の地下に隠されているという秘密図書館の閲覧である。
彼女らは銃士隊を率いてコルベールの授業に乱入し、アニエスは学院に残っていた生徒たちに向けて呼びかけた。
「授業中止だ!全員校庭に出ろ」
「いきなり何をするのだね、アニエス君!」
いきなり授業の中止というやり方に横暴さを覚えたコルベールは憤慨してアニエスに怒鳴った。
「コルベール、まだ悠長に授業などをしているのか」
「当然だ。戦いの恐ろしさと愚かさを伝えなければならないのが、我々の役目だ」
「…現実からそれほど目を逸らしたいのか?以前も言ったと思うが、この学院は二度も襲撃を受けたのだぞ?」
「しかし!」
「私は女王陛下から任を賜っている。私に逆らうということは女王陛下に逆らうということになる」
抗議を入れようとするコルベールに、アニエスは貴族ならだれもが息を詰まらせる言葉を口にする。コルベールもぐ…と息を詰まらせたが、それでも生徒たちの命を考え、反論しようとした。
「そうね。あなたの言うとおりだわ」
だがすぐに、キュルケが座席を立った。同時に、隣に座っていたタバサも同じように起立する。
「ミスタ。あなた…サイトがタルブ村で言った言葉をお忘れみたいね。戦う術を身につければ、少なくとも何もできない状態からの脱却が可能なはずですわ。それさえもさせないで呑気に授業なんてやってられませんわ」
「ミス・ツェルプストー…君は戦争の恐ろしさを知らないからそんなことが言えるのだ!」
「知っ
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