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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part2/臆病教師と喪失の青年
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った。



シエスタと会う少し前までに視点をシュウのものに戻そう。
意識を取り戻したシュウは、周囲を見渡した。そこは、少し薄暗い小屋だった。埃を少しばかりかぶっていて、中央のデスクの上にはメモ紙や資料にフラスコなどの実験器具、棚には蔵書が敷き詰められている。匂いも薬品のにおいも立ち込めていてあまりよろしくない。エボルトラスターやブラストショット、ディバイドシューター、パルスブレイガー…装備品も一緒に置いてある。
「ここは…?俺は確か…」
記憶をたどるシュウ。そして思い出した。ウエストウッド村を、シェフィールドと名乗る何者かによって襲われ、そいつから逃げるために村の皆でアルビオンを脱出しようとした。その道中でアスカという、別次元から現れたウルトラマンの男と出会い、アルビオン大陸を出ようとしたところで、愛梨の幻影が現れ、さらにメフィストに変身するメンヌヴィルと交戦して…そうだ。奴らに一度捕まっていたのを彼は思い出した。そしてそれを救いだしたのが、アスカ。彼は自分を逃がし、一人残ってメフィストと交戦し…俺は…。
(一人だけ、また…のうのうと助かったのか…!!)
シュウは自分に対する怒りと屈辱を噛みしめた。また別の誰かが、自分のせいで犠牲に…。
いや、まだ間に合うはずだ。シュウはデスクの上の装備品をすぐに装備し、ここを出ようとする。急げばまだ間に合うはずだ。ティファニアたちがあの後無事にアルビオンを脱出できたかどうかも確認しなければならない。
だが、すぐに装備品をつかむことができず、シュウはベッドから転げ落ちる。まだ疲労が回復しきれていないようだ。痛ッ…と小さい悲鳴を漏らしながらも、デスクの上の装備品に彼は手を伸ばす。
すると、小屋の扉が開かれ、見慣れない人物がシュウの前に姿を見せた。
「あ、君!何をしているんだね!」
入ってきた人物はコルベールだった。小屋は彼の研究室で、コルベールが学院の地下室で発見した空間の歪みの中から姿を見せたのがシュウなのであった。
コルベールは、床の上に落ちながらも、デスクの上にある装備品に手を伸ばすシュウの体を支え、ベッドに座らせた。
「まったく、無理をするものではないぞ!君はかなり衰弱していたんだぞ!」
教師として、彼はシュウを叱り付ける。だが、それでもシュウは止まろうとしなかった。
「離せ…!俺は…行かないといけないんだ…!」
彼は立ち上がって、装備品を持って外に出ようとする。だが体は彼が思っている以上に弱っていて、結局コルベールの手でベッドに追いやられた。
「いい加減になさい!そんな体でいったい何ができるというのですか!」
「うるさい…!!あんたには、関係ない…!」
なおも自分の装備品に手を伸ばすシュウを見て、やむを得ないと感じたコルベールは、強硬手段に出る。
杖を一振りすると、シュ
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