〜プロローグ 〜 そして俺は東京に行く
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桜が落ち、また落ちて行く、そんな光景を見ながら自分の田んぼにあるベンチからおにぎりを食べながら眺めていた。
今はお昼で一番暖かいところ時だ。
昼ごはんのおにぎりをはむっと食べて、暖かいお茶を飲む、これは日本の特権だよな〜と思いながら俺はお茶を飲んでいた。
すると隣にツルハシを持っているじいちゃんが隣に座ってきた。
「おう、テメェはほんとじじくせーな」
じいちゃんはニヒヒと笑いながらバカにした。
いいだろ別に、これ日本の誇るべきものだぞ、おにぎりとお茶最高の組み合わせだろ?あとアニメとか漫画も日本を代表する一つだぞ!
「テメェはほんとにアニメ好きなのかよ、オタクか?おっ?おっ?」
声に出てたらしい、それを聞いたじいちゃんは俺の背中をバシバシ叩きながら言った。
オタクは日本経済助けてんだぞ!感謝して欲しいぐらいだ。
「ふぅ。昨日卒業式終わったんだよなー」
「あぁそうだな〜結構早いもんだな」
俺はほんとに早いと思いながらまたお茶をすすった。
「で?今日稽古つけてくれんの?」
よっと俺はベンチから田んぼに降りて振り返りながら聞いた。
するとじいちゃんも立ち上がり、ツルハシをベンチの隣に置いた。
「いいや、もう稽古はつけない」
じいちゃんは首をグリングリン回しながら答えた。
俺はその言葉に一瞬訳分からず固まってしまった。
「......は?何行ってんだよ」
俺は稽古をつけないことにビックリした。あんな厳しいじいちゃんが、稽古をつけないなんてほんと驚きだ。
「はぁ〜、まだわかんないのか」
ため息をしてから、じいちゃんは俺にパンチを繰り出してきた。
俺は反射的にその腕を払い、頭に蹴りを入れるところで寸止めした。
俺はあぶねぇと思いながら、足を下ろした。
じいちゃんは首をコキコキさせながら、口を開いた。
「ほらな、遊はもう強すぎんだよ。てかこれ以上強くなったら俺の立場がねぇ」
結局自分のことかよ。
じいちゃんはまたベンチに戻り座った。
俺も隣に座った。
俺はまだ残っているお茶をまたすすった。
お茶を全部飲み干した後、桜を見ながら言った。
「じいちゃんって喧嘩の達人だったんだろ?もう歳か?」
俺は無意識に意地悪な顔になっていた。
「うるせぇな。もう68だぞ、ここまで強いじいさんはいないわ。むしろ俺年寄りの中で最強だから」
じいちゃんはまたニヒヒと笑うと桜を見出した。
まあ確かに最強だな。これ以上強いじいさんいたらたまんねぇよ。
「お前が修行を始めて2年か、お前は才能があるよ」
じいちゃんは顔色ひとつ変えずに桜を見ながら答えた。俺は意外な言葉に目をパチクリさせながらじいちゃんを見た。
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