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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第74話:男と女の勝手な都合
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前の事をユニさんに謝ろうとして、彼女だけを物置部屋へ呼び出したんだけど……コッソリ覗いてたんだけど、ビアンカさんに打ち明けようかすら悩んだ様子だったからね! 良い
娘
(
こ
)
だよユニさんは」
「……で、ビアンカには言ってないのかな?」
「言ってないよ。唯々苦しんでたよ」
……………予定外だったなぁ。
ビアンカにだったら言って、ウルフの弱みを共有すると思ってたんだけどなぁ……
「それで……その事が僕に何だっての?」
「彼女の忠誠心は本物だから、以後は利用するなっての! 可哀想だろぅ」
なるほど……そういう事か。あとで謝っておこう。
「あ、それと聞いたゾ(笑)」
「何をだね、宰相閣下?」
ウルフは急にニヤケ顔をして話題を変えてきた。
「ビアンカさんがユニさんに謝ってたのを盗み聞きした時に、最近夫婦の営みを拒まれてるって言ってたゾ(笑)」
「あぁ……その事ね。拒んでるって言うか、皆に迷惑かけたお仕置きだよ」
「嘘吐いてんじゃねーよ。あれだろ……もう年増に興味ないんだろ!? サンタローズの愛人宅にも、ラインハットの愛人宅にも、最近行く頻度が下がってるのは、近場に人間よりも老化が遅いエルフやホビットの愛人が居て、何時までも若々しいから年増女の所には行く気になれないんだろ!? 解ってるよそんな事……俺も同じ男だからね(笑)」
「な……ち、違ーよ! お前ふざけんなよ!」
何言ってんだコノヤロウ!
ビアンカはまだまだ若々しくて超美女だし、フレアさんやマリソルなんかもピッチピチだ!
「安心しろよ。出来る部下たる俺は、自然に噂を流して、王妃陛下の夜のお相手を募っておいてやるよ(笑) 若くて体力が有り余ってる兵士等の中からね!」
「テ、テメーふざけんなコラ! 殺すぞオイ!」
「大丈夫、大丈夫。国王陛下の御心のままに……」
ニヤケ顔のまま間違った忠誠心を見せ付けるウルフは、そのまま俺の執務室から去って行った。
あの野郎……ふざけた事を……
こ、こうしては居れん!
今日中に処理しなきゃならない仕事は終わらしてあるし、今すぐビアンカの下に行って押し倒さねば!
人が見てる前で営めば、あの馬鹿が変な噂を流しても広まる事は無いだろう!
くそっ!
部下に浮気相手をバラしてやったら、こんな仕返しが来るとは予想外だった!
アイツを舐めちゃダメだ……着実に成長してやがる。
頼りにはなるが厄介極まりない。
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