120章 クリスマス・パーティーでラモーンズをやる信也たち
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120章 クリスマス・パーティーでラモーンズをやる信也たち
12月23日の祝日の金曜日。曇り空。
午前11時から、信也たちの会社の、モリカワ・ミュージックが主催する、
『ハッピー・クリスマス・パーティー』が、下北沢駅南口から歩いて3分の、
ライブ・レストラン・ビートで始まっている。
舗道から10段の階段を上がったエントランスには、
高さ2mはある、華やかなクリスマス・ツリーが飾ってある。
そのライブハウスの、1階と、ステージを見おろせる2階のフロアの、280席はほとんど満席だ。
1階フロアの後方には、ひとりでも楽しめるバー・カウンターがある。
ホールは、高さ8mの吹き抜けになっている。ステージのは、間口が約14m、
奥行きが7m、天井高が8m、舞台床高は0.8mだ。
20年以上も下北沢で営業しているこのライブハウスは、
1013年2月から、信也が課長をしている外食産業のモリカワが経営している。
いろいろなアーティストの演奏を楽しみながらの、
高級レストランのような料理やドリンク、レベルの高いスタッフのサービスも好評だ。
招待客には、レコード会社やテレビ、ラジオ、雑誌などのメディアの人びと、
演出家、脚本家、プロデューサーたちも出席している。
きょうのチケットには、招待で配布したものと、予約販売したものとがあった。
オープニングには、沢秀人が率いる、30名以上のビッグ・バンド、
ニュー・ドリーム・オーケストラによる、ブルー・クリスマスやホワイト・クリスマスの演奏があった。
1973年8月生まれ43歳の沢秀人は、
テレビドラマの音楽を制作で、レコード大賞の作品賞を受賞したこともある。
1013年の春までは、このライブ・レストラン・ビート の経営者だったが、
現在は音楽活動に専念している。
「心菜ちゃんには、おれは、かなわないっすよ。しんちゃん。あっははは。
『信也さん公認で、わたしが描いているマンガのクラッシュ・ビートのことで、
取材させていただきたいんですけど』って、突然に電話が来て、
いろいろと、しんちゃんのことを聞かれたんだからね。あっははは」
そう言って、明るい表情で高らかに笑うのは、信也の高校や中学からの幼なじみの省吾だ。
現在は、山梨県韮崎市で、父親の会社を手伝っている。
久々の再会でもある省吾と信也、そして、マンガ家の青木心菜とそのアシスタントの水沢由紀と、
マンガ雑誌三つ葉社の編集者の青木葵の5人は、
1階フロアの後方にあるバー・カウンターで会話を楽しんでいる。
「しんちゃんと、省吾さんたちが、ラモーンズに
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