696部分:第百一話 赤い爪の光その二
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第百一話 赤い爪の光その二
「小宇宙は技そのものだからな」
「確かにな。小宇宙がそのまま技となる」
これは聖闘士や狂闘士だけではなかった。ポセイドンの戦士である海闘士やハーデスの戦士である冥闘士もだ。彼等も同じなのである。
「だからこそだ」
「そうだな。それではだ」
「勝負だ」
まさにそうした勝負だった。
「貴様が勝つか私が勝つかだ」
「闇に負ける聖闘士はいない」
言いながらその小宇宙をさらに高めるミロだった。そして。
光と闇がさらにせめぎ合う。それはさらに激しくなり。
「ぬううううううう・・・・・・!」
「くううううううう・・・・・・!」
ミロだけでなくサリアの声も聞こえてきた。彼もまた小宇宙を技の中に込めそのうえでミロを包み込み消してしまおうとしているのだった。
そしてだ。光と闇のせめぎ合いの後でだった。
遂に闇が押してきた。ここでサリアの声がしてきた。
「このままだ」
「消すか、このミロを」
「スコーピオンよ」
サリアがまた言ってきた。
「ここでの貴様との戦いは私の勝利だ」
「ここでだと!?」
「そうだ。私の勝利だ」
サリアは今己の勝利を確かなものに感じているのだった。
「このままだ」
「このミロの小宇宙はだ」
しかしここで彼はまた言う。
「この程度だと思わないことだ」
「何っ!?」
「光はまだある」
言いながらまたその右手の爪を赤く光らせてきた。そして。
「おおおおおおおおおっ!!」
「何っ、小宇宙がさらに!?」
ミロのその小宇宙がさらに高まりであった。
光が闇を押した。そうして。
一気に消し去った。そのうえでだ。
「受けろ!」
「むっ!?」
「スカーレットニードルカタケオ!」
サリアの姿が見えたその瞬間にだった。
その指から凄まじい光を放つ。赤い光がサリアを撃つ。
そしてだ。最後の光もだった。
「アンタレスカタケオ!」
それが最後にサリアの心臓を撃つ。全てはそれで決まりだった。
「ぐっ・・・・・・」
「これがこのミロの最大の技だ」
ミロはその技を放ち終えてから言うのだった。
「受けて生き長らえる者はいない」
「確かにな。このサリアとてもだ」
彼はミロの正面に立っている。しかしそれでもだった。
既に動けなくなっていた。あまりものダメージにだ。
だが立ったままだ。崩れ落ちることはなかった。
「立っていることすら耐え難い苦痛の筈だ」
「わかっているのか」
「わからない筈がない。俺の技だ」
だからだというのである。
「カタケオの強さは通常のスカーレットニードルの比ではない」
「その様だな。そして痛みもだな」
「そうだ。それでも立つか」
サリアを見据える。彼は表情一つ変えない。
「今
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