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鋼殻のレギオス IFの物語
第二章 【Nameless Immortal】
参 振り下ろされた兆し
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れにボクの歳じゃ弾かれることも多そうで」

 よく分かる。分かり過ぎると内心レイフォンは頷く。

「そういえば何歳なのか聞いても?」
「……えっと、多分十五かな? 十六になったんだっけ?」
「同年代ですか」
「そうなの? なら、何とかお願いできない? それに、もし可能なら、同い年の子に混じって何かしたいなって思ってさ」

 少し、寂しげな様子でカノンが言う。 
 ニールが手でタイムをかけ、少し離れた所にレイフォン達を召集する。
 カノンに聞こえぬ様にひそひそと三人で話し合う。

「受けてもいいんじゃないか? それで事故(仮)が無くなる万々歳だろ」
「来訪者だとセキュリティというか、制限的にどうなの?」
「単発なら確認無いだろ。有る所は避ける。人手があればいいって所もある」
「休講中で私服の学生も多い。年齢的にも問題はないが……いや、本当にいいのか私は……ううむ」

 グダグダとした会話を三人は続ける。
 少しして結論を出し、カノンの元へ戻る。

「分かりました。バイトに関しては受けます」
「うん、ありがとう。良かった、断られたらどうしようって思ったよ」

 条件を飲ませるだけならば事故の件を最後まで脅しに使い続けた方が便利だ。
 実は都市警に関わりたく無かったなんて自分の事情を話さない方が良い。

 それでもカノンが事情を話したのは一度「約束」したからなのだろう。
 破られると思っていないのか、相手の善性を信じているのか。
 朗らかなカノンの笑みを見てそこはかとなくそんな性格を感じる。

「それと、出来れば普通に話してくれた方が嬉しいかな。さんもいいよ」
「わかり……分かった。それで二つ目は何だろうか」
「良かったらでいいんだけど、この都市を案内してくれないかな? 全然知らないからさ」
「それについて自分としては構わないが」
 
 ニールがレイフォン達の方を見て投げ出されたままの二輪を軽く指差す。
 移動の足を持っている二人の意見を聞きたいという事だろう。
 最も、バスを使っても問題ないわけではあるが。

「いいんじゃね? 暇だし俺は構わない」
「僕もいいよ。観光って言っても余り知らないけど」
「やった! ありがとう。色々な場所を見てみたいんだ」
「なら取りあえずバイトの途中だし、その次いででこの周辺回るか。四人なら二ケツ二台で丁度だし、手伝ってくれるなら連れてくが」
「いいの? 二人乗り初めてだよ」

 四人で坂を上がり転がったままのバイクの元へ向かう。
 その途中、レイフォンはルシルの許に寄る。

「良かったの? バイトの途中なのに」
「いいんじゃないか。今日に限ればバイト代無しの労力だ」

 なるほどとレイフォンは納得する。

「それにお前が言っ
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