暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
W 〜重症のM・戦いへの覚悟〜
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「まさか・・・・!!!」

「いや、アルティメットドーパントではない、他のドーパントだ」

「こんな時にも事件は起こるか・・・・・しょーがねーなぁ!行くぜ?フィリップ!!」


翔太郎が帽子をキュッ、と直し、意気込んで病室を飛び出そうとする。
だがその首筋をフィリップが掴み、翔太郎の身体に急ブレーキがかかる


「グエェッ!!??」

「待つんだ翔太郎。君が言ってそこで「奴」に捕まったらどうする?もちろん可能性は低いが、ゼロじゃない。ここは僕が行くよ」


そう言って羽織った上着をバサッ、と直して、扉に手をかけながら言うフィリップ。
だがそんなフィリップに亜樹子が言葉を返した。



「フィリップ君、翔太郎君、気絶してる」

「・・・・・・・・行こう!!!翔太郎!!!」

「えっ!?(裏声で)お、おう!?あいぼー!!!」


翔太郎の手首をプラプラさせて亜樹子が裏声で答える。


「オレも行こう。もし「奴」が来たら一人では無理だろう」

「頼もう。アキちゃん、何かあったらすぐに連絡をしてくれ」



そしてフィリップは行ってくるよ、と言い残して、飛び出して行ってしまった。
照井もその後を追う様に病室から出て現場に急行する。



「ふう・・・・・なんだか慌ただしいなぁ〜〜〜〜」



「ん・・・・んが?おい亜樹子、フィリップ達はどーした?」

「ドーパントが暴れてるから、そっちに行ったよ」


翔太郎が目を覚まし、それを亜樹子に訊くと、ダブルドライバーを装着して待機しておく。



「んごぁ・・・・・・ウォが?」


そこで蒔風も目を覚ます。
起き上がろうとして、そのとたん腹部に激痛が走って腹を押さえる。


「蒔風、目が覚めたか!」

「だ、大丈夫!?ゆっくりしてないと!!」


「あ、ああ・・・・あの野郎・・・オレの事まで食いやがって・・・・・」


蒔風が二ヘラと笑いながら発言する。
その言葉で翔太郎と亜樹子がその瞬間の事を思い出し、ウゲェ、という顔をした。


「やめてやめて、痛そうな話」

「あ〜〜〜〜〜、そういう話はパスだぜ?」


「ッたく・・・・治るのに三日はかかるか・・・・・いや、微妙に間に合わないかもな」


腹を押さえながら蒔風が言う。
その発言に、亜樹子がびっくりしていた。


「そんなに早く治るの!?」

「なんとかな。戦闘がきつくなるくらいか。万全ではないけど、贅沢はいってらんねえしな」

「「奴」って・・・・だれなの?全然顔見えなかったっけど」


その問いに蒔風がう〜〜ん・・・と唸ってから、さぁ?と首をかしげる。


「だがまあ、今
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