第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
W 〜乗り越えるU・食った男〜
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・・・・・」
「お前は!?」
「蒔風の話にあった「奴」・・・・でいいのかな?」
翔太郎が怒気をはらんだ言葉で低く唸って聞き、フィリップが敵意ある眼差しを向けて言った。
その言葉に「奴」がきっちりとした声で答えた。
「怖い怖い・・・・・・そう、その通りだよ。「欠片」がやられて、メモリブレイクされては元も子もないからな。回収しに来たってところなんだが・・・・・」
そういう「奴」の手には角のようにとがった形の「U」が描かれた赤いメモリが握られていた。
「このアルティメットメモリは使えるんでな。ついでにそいつもやっといたし、一石二鳥だな」
腹から血をこぼして倒れている蒔風を指さしながら「奴」がフッ、と笑う。
その前に照井、Wが蒔風を庇うように並んだ。
「このまま逃がすと思うのか?」
『こんなことをさせられて、黙っているほど、僕たちはお人好しじゃないよ?』
「覚悟しやがれ。オオオオオッ!!!」
《アクセル!!》
「変・・・・身!!!」《アクセル!!》
ダッ!!とWが駆けだす。
その後をアクセルに変身した照井が追い、二人同時に「奴」に攻撃を仕掛ける。
だが
「ドンドーーン!!!」
「グハッ!?」
「ぬおっ!?」
「奴」の拳によって左右に吹き飛ばされてしまう。
Wは剣と盾に分かれる武器プリズムビッカーで、アクセルはエンジンブレードで防御はしたが、それでも通ってきたダメージに驚愕する。
「なんだこの力は!?」
『これが「奴」・・・・蒔風を幾度も追い詰めた男・・・・・』
「そんなの関係ねえ。オレたちの依頼人がやられたんだ。尻込みすることはねえ!!!」
意気込む翔太郎だが、それにフィリップが待ったをかける。Wの身体がガクンと止まる。
『待つんだ翔太郎!!もし今ここで僕らがつかまったら「奴」の計算終了と共に殺される!!』
「チッ・・・ここは撤退するしかないのかよ・・・・・」
「どうした?来ないのか?来ないなら・・・行くぞ!!!!」
「奴」が蛇のようになっている右腕をダブル、アクセルへと鞭のようにしならせて振るう。
その先端にはすでに蛇の頭が再生しており、ガードを怠れば以下にライダーの装甲でも容易に食いちぎられてしまうだろう。
三人の脳裏に食いちぎられた蒔風の腹部がよぎり、背筋がゾッ、と冷たくなる。
そして二人が戦慄した瞬間、「奴」が標的を変える。
「邪ァッ!!!!」
一直線に伸びた蛇の先には、腹に穴をあけた蒔風と、それを青い顔をして必死
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