第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
W 〜乗り越えるU・食った男〜
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たし聞いてないよ!!」
ギャイギャイと騒ぐ四人を尻目に、フィリップが顎に手を当てて考えていた。
「ふむ・・・・・・お、どうやら海に潜ることはないようだよ?」
フィリップの言葉に翔太郎と蒔風が振り返る。
フィリップは四つん這いになって海に身を乗り出して埠頭の下を見ていた。
翔太郎と蒔風も覗き込むと、埠頭に窪みができていてそこにガイアメモリがあった。
「海に落ちた後波ですぐそこに入り込んだようだね」
「よくやったぜ!フィリップ!」
「見つかってよかった〜〜〜〜」
「そういえばこれはなんのメモリなんだ?」
「これかい?一旦鳴らしてみようか」
蒔風がガイアメモリのスイッチを押してみた。
《ワールド!》
「ワールドメモリ?聞いたことがない・・・・」
「は?そんなことはないだろ。ガイアメモリはお前がミュージアムに捕まっている時に利用されて作ったんだからよ」
「いや翔太郎、本当に知らないんだ。そもそも、こんな記憶は存在しない」
「どういう事だ?」
「このワールドメモリが言っているのは地球、という意味での「ワールド」ではなく、蒔風がいうような意味での世界だ」
「ん?ああ、そうか。確かそういうメモリはエクストリームがあったな」
「そう、あれは星や特定の惑星、つまりは「世界」としての記憶だ。だがこのメモリは「この世界」の記憶。そんなものを許容できるガイアメモリなんて存在しないし、使用できる人間も存在しない」
「じゃあさ、このメモリは・・・・」
「残念だが蒔風、中身スカスカのメモリだね。もっとも、記憶を詰め込む機構は完成しているようだからもし、「世界の記憶」なんてものを掴むことが出来たらこいつは起動するよ」
「ま、そりゃ無理だ。構築を知るのが精一杯だからな」
「「奴」ならばどうだい?」
フィリップが恐ろしい推測をするが、蒔風がそれを却下する。
「それをするには世界を破壊してじゃないと無理だ。もしそんなことするなら、「奴」は食う方を選ぶよ」
ガイアメモリをカチャカチャといじりながら蒔風が照井に聞く。
「これ、記念でもらってもいいかな?」
「・・・・・フィリップ、大丈夫か?」
「問題はない。それには世界以外の記憶は入れられないからね」
「ならかまわん。記念にもって行け」
「わーい!!」
蒔風がメモリを懐にしまい、わいわいとし始める。
その蒔風にフィリップがじゃあ、と話題を振ってきた。
「君のめぐってきた世界はどんなものだい!?とても興味がある・・・・ぜひ教えてくれ!!」
「待てよフィリップ。それよりも先に俺たち
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