アニヲタ比叡の優雅な?休日・4
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んて綺麗さっぱり忘れちゃいましょう!」
「そうね、私達も付き合うわ。」
「今日はオールナイトでフィーバーだねっ!ぴゅう♪」
「よ〜っし、阿賀野もいっぱい飲んでたべるぞ〜っ!」
「「阿賀野姉ぇは自重して?」」
そんな姉妹独特の息の合った掛け合いを見ていたら、自然と笑みが零れてきた。
「よ〜し……じゃあ今夜は飲み明かそうか!」
そう言って比叡は缶ビールを開けると、喉を鳴らして一気に飲み干した。その苦味が、淡く切ない思い出も洗い流してくれるんじゃないか、そう思いながら。
〜数時間後〜
「ただ今戻りました〜……とは言っても、比叡姉様も眠ってらっしゃるでしょうけど。」
そう言って金剛型の談話室に戻ってきたのは霧島だ。彼氏である憲兵君とのデートを終えて帰ってきたのだ。お互いに明日も仕事がある身の上、流石にお泊まりは…と互いに配慮した結果の日帰りデートだった。尤も、既に日を跨いで翌日になってはいたが。
「……あら?」
見ると、比叡の部屋から光が漏れている。またアニメを見て夜更かししているのだろうか?であれば幾ら姉とは言え注意しなくてはと部屋の扉を開けた。
「あらら、よっぽど楽しい飲み会だったようですね。」
霧島も部屋の惨状を見て、苦笑いを浮かべた。部屋の中に散らばる酒の空き瓶や空き缶、お菓子や惣菜のパック。そのゴミの山の中に埋もれるように酔い潰れて寝込んでいる比叡と阿賀野型姉妹。風邪を引かれては敵わないから、と一人一人に毛布をかけてやりつつ、比叡の寝顔を伺う霧島。最近悩んでいたらしい姉が、これをきっかけに吹っ切ってくれれば……と末の妹は密かに願う。
「…さて、目が冴えてしまいましたね。お義兄様の店に飲み直しにでも行きましょうか。」
誰に言うでもなくそう呟いて、比叡の部屋の電気を消す霧島。
「……おやすみ姉様、良い夢を。」
そう言いながら、扉を閉めた。
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