ガッツリ!スタミナ牛丼SP!(後編)
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苦笑いしている明石。
「この娘、辛いの苦手なんですよ。カレーの日のカレーだって、必ず甘口頼んでるんですからw」
「ちょ、ちょっと明石!恥ずかしいから誰にも言わないでって……!」
「へぇ、こいつぁ意外な弱点発見だなぁ。あの腹黒性悪眼鏡の大淀が辛い物が苦手とは。」
それを聞いて思わずニヤついてしまった。カレーの日に甘口を頼んでいるのは、てっきり駆逐艦の娘達と一部の辛い物が苦手な奴等だけかと思ってたら、大淀もその一人だったとは。
「もっ、もう!提督まで私をからかって!」
頬を膨らませながら真っ赤になって怒っている大淀。
「大体、今日のお昼だって元は提督の寝坊へのペナルティだったんですよ!?それなのに私をからかって……」
「だぁから、悪かったって。つーか、あの寝坊だって非番だった奴等に無理矢理付き合わされなければ起きなかったんだっての。」
……まぁ、終始無理矢理だったかと問われれば嘘になる。最後の2〜3時間は俺もノリノリで飲んでいた。悪い所が無かったとは言わないが。きっかけは俺ではない、と明言しておく。
「なら付き合わなければいいじゃないですか!」
「そういう訳にはいかないんだよぉ大淀〜。提督には艦娘のメンタルケアって仕事もあるんだからさぁ、そういう席に付き合うのも仕事なんだって。」
明石はそういう観点での気苦労をある程度解ってくれているらしい。そういう援護は非常に助かる。
「あ!そ・れ・と・も・ぉ〜……『愛しの提督が体調崩したらどうしよう!?』とか考えてたりして〜www」
「なっ、ちょっ、ちょっと明石!なに言ってるのよ!」
明石の奴め、悪ふざけしてやがる。ここは適当に乗っておいてあしらうのが得策か。
「え?何、大淀そういう感情あったの?いやぁ、照れるなぁ。」
「もっ、もう知りません!提督、おかわりください!明石の食べてた奴!」
「あ、大淀だけズルい!私もおかわり、大淀の食べてた奴をお願いしま〜す!」
「お前らもよく食うなぁ。まぁいいや、急ぎで作るから味噌汁啜って待ってな。」
再び調理を始めた俺のカウンターの向こう側では、膨れっ面で味噌汁を啜る大淀と、それを横目でニヤニヤしながら眺める明石の姿があった。仲がいいな、と思いつつ俺は鍋を振っていく。
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