忠犬の悩みと親子丼
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
野性的な勘でそれをしているが為に川内の教えは肌に合ったのだろう、川内に師事するようになってから夕立の強さはまた一段と凄みを増している。
「朝潮、お前は焦りすぎだ。」
泣いている朝潮に、冷たいおしぼりを差し出してやる。顔を拭け、という俺なりの気遣いだ。
「それぞれ歩幅が違って当たり前だし、そもそもお前と夕立だとまだ『段階』が違うんだよ、恐らくな。」
「『段階』?それって一体ーー……」
朝潮が俺に尋ねようとした瞬間、朝潮の腹がぐうぅと鳴った。途端に頬を赤らめる朝潮。
「なんだ、まだ昼飯食ってなかったのか。丁度いい、その『段階』の話をするにはうってつけのメニューがある。続きはそれを作りながら、だ。」
「そのメニューとは?」
「親子丼だ。」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ