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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十三話 改革の嵐を起こします。
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ていたのだった。
「ローエングラム伯はミュッケンベルガー主席元帥に階級は劣るかもしれません。ローエングラム伯は、ブラウンシュヴァイク公爵に名声と地位は劣るかもしれません。ですが、彼の元には精鋭と将星が集まっておりますわ、お父様。これからの時代、こうした力、いえ、新進気鋭さこそがあらたな道を切り開くのではないでしょうか。」
そうヒルダは父親に話し、説得をしたのであった。
明日から正式に出府することとなった、ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフは退出した元帥府の正門前公園に出たところで、後ろを振り返った。
薄暮の中に、白亜の元帥府が美しい夕日色に照り返されて輝いている。
ラインハルトのもとを訪れるまでは、覇気と高揚感に満たされていた彼女の心の中は今、別の要素が混ざっていた。それが何なのかヒルダ自身にはよくわかっていない。だが、確実なことはラインハルトの傍らにいたあの女性、イルーナ・フォン・ヴァンクラフト上級大将を見てから、この感情が湧き出してきた、という事だ。彼女自身今まで感じたことのない感情に戸惑いを覚え、不安も覚えていた。
だが、それを補って余りあるほどの充実さもヒルダの心の中に満たされていた。今後は自分はあのローエングラム伯の下で働くのだ。秘書官として彼の覇業を支え、彼の歩みをそばで見届ける。それは激動に満ちた道になるだろうけれど、少なくとも退屈な貴族令嬢としての生活を送るよりもはるかに充実したものになるのではないだろうか。そう、ヒルダは思っていた。
こうして、ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフはラインハルトの秘書官として正式に元帥府に出府することとなったのであった。帝国歴487年2月19日の事である。
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