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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part1/半妖精の憂い
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わんばかりにルイズに言うが、対するルイズは安心してほしいと言った。
「ルイズがそのようにお願いするほどです。ティファニア、帽子を脱いだ姿を見せて」
「…はい」
ティファニアは、女王から言われた通り、自ら帽子を脱いで、先のとがった二つの耳を露わにした。
「まぁ、その耳は…エルフ!」
さすがにアンリエッタもこれには驚いた。
一度アルビオンを来訪し彼女にあらかじめあったことがあるサイトたちは驚くことはなかったが、どうする、やはり杖を抜くか?とマチルダは同時に考え始めた。
ふと、グルがウェールズとの会話で思い出したことを口にする。
それはサイトたちがテファやマチルダから、以前聞いたことがあることだった。
「そういや、ウェールズの坊ちゃんが言ってたな。自分には会ったことのない従妹がいるってな。死んだ伯父である大公の娘さん、とか…」
「もしや、ティファニア、あなたの父君は…」
「…はい、私の父はモード大公。アルビオン王の弟君です」
それからテファは自らの口で、かつて妻を亡くした父が自分の領土に現れたエルフの娘を妾として保護し、いつしか夫婦同前に愛し合う仲になり、その果てにハーフエルフである自分が生まれたことを話した。
「それなら、なおさらあなたを守らねばなりません。私にとっても大切な肉親の一人…従妹ではないですか」
まさか人間とエルフの間に子供が生まれ、親の片方が亡きアルビオンの大公だったことにアンリエッタたちは(特にギーシュが)驚いた。同時にアンリエッタが彼女を守ると、あまりに意外に思える意志に、マチルダはアンリエッタに問いかけた。
「…失礼ながら、陛下はエルフを恐れないのですか?」
「私も、エルフが始祖の敵であると教育されたことがあります。でも、私はそうは思いません。だって、本当に始祖の敵でしかないのなら…ミス・サウスゴータ。あなたという味方もいなければ、ティファニアがこの世に生まれることなどないはずです。それに、私はあなたという従妹とこうして出会えて嬉しいわ」
「…ありがとうございます、陛下」
今度の女王の寛大さに、マチルダは驚いた。これまでウエストウッド村の近くを通りがかった行商人は、テファがエルフの血を引くと聞いただけで、慌てて逃げ出したくらいだ。
しかし、まだテファの表情に大きな変化がない。
「…まだ元気が出し切れていないようですね」
「すみません、まだ…アルビオンを出てから色々ありすぎて」
暗い表情を保ったまま謝罪するテファを見て、サイトが一つの予想を立てた。
「…シュウのことか?」
「はい…」
「シュウさん?もしや、あなたがシュウさんをこの世界に召喚したのですか?」
「シュウを、ご存じなのですか?」
女王がシュウを知っていると聞いて、テファは目を丸くする。
「ええ。私も彼には返しきれない恩義がありま
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