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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 生裁戦士セイントカイダーll
第4話 初代と三代目
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達は一発で静かになってしまった。
「俺に? じゃあ君が……」
――すると、今度は静寂を破るように一人の男性が顔を出してきた。
「プロデューサーの方」と呼ばれていた、バイトの人だ。
百六十センチくらいの、やや低い身長。
真っ黒な髪に、凛々しい印象を与える目付き。黒いスーツをピシッと着こなしてはいるが、俺とさして歳は離れていないように見える。
まさか、この人が……?
この後、社員達をまとめている
酷居
(
むごい
)
社長が作業の再開を指示し、俺とアイドルの人はバイトの二人と一緒に応接室に案内された。
やや狭い部屋の中に置かれた二つのソファに、俺達四人はゆっくり腰掛ける。
「……で、なんで横山までちゃっかりとこっちに来てんだよ」
開口一番、船越という人物は隣に座る長身の悪友らしき男性をジッと睨み、苦言を呈する。
「そりゃあお前、関係者の関係者だからだろ」
「仕事サボりたいだけだろうが」
「ひっでぇ! なんだよ冷てぇなぁ! いいじゃねぇかよ! お前はいつも仕事だからって路子ちゅわんとお喋りしてんだからよ! 俺なんかしょっちゅうオッサンのお茶くみ係だぞ!?」
俺とアイドルの人が並んで座っているソファの向かいで、バイト二人がなにやら言い合っている。
いつもこんな調子なのか?
「ここの事務所って、なんだかんだでいつも大忙しだし人手も少ないんですよ。だから、二人には私が売れる前からバイトとしてここで働いて貰ってるんです」
「そうなんですか……。バイトさん達のおかげで、ここまで来れたというわけなのですね」
「そぉそぉっ! この横山君が、巷で噂の売れっ子アイドル『平越路子』を育て上げたのさっ!」
「お前の仕事は事務員だろうが……。プロデューサーのバイトやってんのは俺だっての」
「なんだよなんだよー! お前ばっかりいつもずるいぞ! 大学じゃあ、ミスキャンパス候補最有力の桜田舞帆と、剣淵美姫を侍らせてるらしいじゃねーか! その上、宋響にも可愛い後輩とかいるって聞いたぞ! しかもあの『文倉ひかり』とも仲いいんだろ!? そこまで好き放題ヤっといて、皆のアイドル路子ちゅわんにまで手を出そうってのはどういう了見だコノヤロー!」
横山という「事務員の方」のバイトさんは、船越という人にやたらと噛み付いている。
よほど彼の環境が羨ましいようだ。
隣に視線を移してみれば、アイドルの人が職業柄に合わないような渋い表情になっている。
まるで、女の子に囲まれている彼氏にヤキモチを焼いているような顔だ。
「全く……。大学にいると『城巌のマドンナを篭絡しやがった』とか言う奴らに追い回されるから、ここに来るしかないってのに。平中――じゃない、路子のことまで誤解
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