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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 桜田舞帆の恋路
第3話 激突する恋心
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! ていうか、恥ずかしいっ!」
――と、行きたいところなんだけど、ちょっと問題発生中。
この決闘に参加する際に渡されたコスチューム……それは、白いレオタード状の水着だったわけ。
身体にピッチリと密着してて、正直恥ずかしさで顔から火が出そう。
幸い、公式な対外試合のようなものとは違うためか、プールよりさらに向こうの客席にいるギャラリーは(タンコブが二つ出来てる)船越君とお母さん、それから剣淵財閥の関係者が数人、ってくらいだけど……やっぱりいやぁー!
「どうせ変身したら関係ないでしょうけど……いくらステージがプールに囲まれてるからって、こんなピチピチの水着なんか着せなくたっていいじゃないのよぉー!」
「あら、もったいないことをおっしゃいますのね。お似合いですのに」
「ほっといて! ――って、え?」
――今、剣淵さんの声が!? い、一体どこに!?
「こちらですわ!」
「……ッ!?」
私の心を読んだかのような台詞を口にして、剣淵さんが姿を現した。
――プールの中から、イルカの背に乗って。
「ハッ!」
凛とした掛け声と共に、彼女は自分を乗せていたイルカから跳び上がり、さっそうと私の目の前に着地する。
水着姿でも、あの髪の纏め方は相変わらずだった。
紺色のビキニを着る彼女の双丘が、地に足を着ける瞬間に上下に揺れた。
うう、予想はしてたけど……やっぱり私なんかじゃ歯が立たないよ。スタイルでは。
「いかがです? わたくしの華麗なる参上。専属ヒーローとしての演出効果には自信がありましてよ」
「ふ、ふんだ! これからは実戦勝負よ! そんな見せ掛けは通用しないんだから!」
……と、実戦経験が一回しかない私が言ってみる。
向こうは私の虚勢には何の気後れも見せず、「その通りですわ」と真剣な表情になった。
「わたくし、この勝負だけは手が抜けませんの。大路郎様からあなたの話をお聞きした以上、なおさら……」
「船越君から私の何を聞いたのかは知らないけど――負けられないのは、こっちも同じよ!」
船越君が私のことを剣淵さんにどう話したのかは気になるところだけど、今は勝負に集中したい。
私は変身ブレスレットを腕に装着し、それにあるスイッチを指で弾いて入力した。
「セイントッ……カイダァアァアッ!」
あの人を思い起こすように叫ぶ私の体が、白い戦闘服に包まれる。薄地であるという点は防御の面で不安が残るが、両腰にあるセイトバスターとセイトサーベルが、その心強さで不安感を調和してくれている。
「では、わたくしも参ります」
変身を完了させ、戦闘準備を整えた私を前にして、剣淵さんは余裕の表情で左腕を天井に向けて
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