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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
本編 生裁戦士セイントカイダー
第2話 船越大路郎と桜田舞帆
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二人揃って遅刻したにも関わらず、俺だけが怒られる結末となった。
まぁ、舞帆には「海外留学から帰ってきたばかりで時差ボケが直っていなかった」という、一応は立派な事情があったからなんだが。
……だって俺、ただの寝坊なんだもの。
△
「ホント、舞帆はすげぇよな。ヒーローみてぇだ」
今年は2036年。科学技術の飛躍的進歩を促す今の時代を迎えてから、それまで英雄や人気者を指していた「ヒーロー」という存在は、企業などのイメージアップのためのマスコットやアイドルとなり、警察のような働きを勤める者達の代名詞となっていっていた。
かつてはテレビの中の存在でしかなかったであろう「ヒーロー」は、この時代における「職業」として実現を果たし、世間に浸透しているのだ。
そして、科学開発の果てには多くのヒーロー能力が生み出され、世はまさにスーパーヒーローのバーゲンセールというわけだ。
今では、あらゆる企業が自社お抱えのマスコットやアイドルとして、専属ヒーローを擁している。
中には、自ら企業を立ち上げ、経営者とシンボルを兼ねるヒーローもいたりする。
日本にある、そうしたヒーローを統括している「スーパーヒーロー評議会」。
そこでライセンスを取得すれば、たちどころにヒーローになれる。
そして、試験や実績で成果を上げれば、ヒーローとしてのランクが上がる。
今はそういう時代なんだ。
俺の通うこの宋響学園は、過去に多くのヒーローを輩出してきた名門校であり、進学校でもある。
生徒の成長を促すことを第一とし、「飛び級」が認められていることが主な特徴の学園だ。
現在エンターテインメントで活躍しているヒーローに憧れて、この学園に来た生徒も多い。
校舎などの施設の多くは常に最新のものが用意され、敷地も普通の高校の倍近くはある。
ダイヤを模った校章も、なかなかリッチな印象を醸し出している。
舞帆の弟は、ここを飛び級で卒業してヒーローライセンスを取得したらしい。
おまけに彼女の父はこの学園の校長と来た。
彼女ら一家は、学園近くの住宅街の中でも最も豪勢な屋敷に住んでるんだそうだ。
そして、この宋響学園にもスーパーヒーローが存在している。
企業ではなく、学校の専属である唯一のヒーローであることから知られている、その名は――
「ねぇ、聞いた? セイントカイダーがまた一暴れしたらしいよ」
「知ってる! 隣のクラスの子が悪い商売してる人達に捕まっちゃったときに、一人で乗り込んでやっつけちゃったんだよね!」
「なぁ、セイントカイダーってどのくらい強いのかな」
「噂じゃあ、日本で一、二を争うくらい強いって話だよ」
「マジか……? 確かにいつも
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