23話目 古代の生命3
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直後、ネンドールはハピナスの“メガトンパンチ”で殴り飛ばされたが、防御が強くなったネンドールはダメージをあまり受けなかった。
ライフ団のオコトが口を開く。
「もう面倒くさいですね。戦場を新しくしましょうか。ネンドール、“だいちのちから”」
“だいちのちから”は、相手の足元から大地の力を放出して攻撃する、地面タイプの特殊攻撃技である。
ネンドールの“だいちのちから”によって、建物の床から土が勢いよく噴出され、床のタイルを突き破る。
土が噴き出した部分の床は穴になり、穴の下には地下フロアが広がっている。
グレイとビビヨンがいる場所の足元の床からも土が勢いよく噴出した。さらに、グレイの足元からも地面が噴き出し始める。
「このクソ野郎がっ!!」
叫びながら何とか噴き出す土を避け、素早く立ち上がったグレイ。
グレイの周囲に限らず、あちこちの床から土が噴出している。
グレイの足元から何やらミシミシと音がする。何事かと思って周囲を見渡すグレイは、自身が立っている床の周りに無数の亀裂が入っていることに気がつく。
突如、グレイの立っている床が自由落下を始めた。
「は?」
無数の穴が開き、グレイを支えることができなくなった床が落ち始めたのである。
間抜けな声と共に、グレイは地上階から地下1階へと落下した。
体が痛むのを我慢し、グレイは素早く回りを確認する。
“だいちのちから”により、グレイとオコトが戦っていた地上階の戦場のほとんどの床が消えていた。
浮くことも飛ぶこともできないハピナスとレパルダスも地下階に落とされていた。オコトもいつの間にか地下へ降りている。
浮けるネンドールとポリゴン2、飛べるビビヨンが後から降りてくる。
「さあネンドール、“だいちのちから”を続けなさい」
オコトの指示で、ネンドールは再び“だいちのちから”を放つ。
床だけでなく、壁や天井からも土が勢いよく噴き出す。土が噴き出した壁や天井はボロボロになって崩れ、降ってくる。
「おいおい! お前、地下を守ってたんじゃなかったかよ!」
グレイは思わずオコトに向かって叫んだ。
「もういいんですよ。この施設は用済みです」
オコトが答えた。
グレイにとって、オコトの行動原理は謎であった。
先ほどまでは地下を守っていたはずなのに、今は自ら地下を破壊している。用済みと言うからには目的は達成されたのかも知れないが、それにしては自分が逃げるような素振りもない。
そんな事を考えているグレイは、再び足元の異変に気がついた。またもやグレイが立っている床に無数の亀裂が入っている。
「おい、まさか……」
グレイに未来予知の力はない。しかしグレイにはこれから起こることがハッキリと分かった。
グレイは床ごと地下1階から地下2階
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