23話目 古代の生命3
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ければイザル君の命は保証しますよ。まあ……イザル君が実際に解放されるまで何日かかるか分かりませんが、死ぬよりは良いでしょう? しかしその前に……グレイ君、レパルダスをぼくたちに渡してもらいましょうか」
「なっ!?」
グレイは、自分の考えが見抜かれた事に驚いた。
グレイは、ライフ団の2人がイザルを連れて逃げた後、こっそり後を追い、レパルダスで隙をついてイザルを奪還する事を考えていた。
「君のレパルダスの“ねこだまし”による奇襲は、僕たちの逃亡にとって脅威です。さあグレイ君、早くレパルダスを渡してください。レパルダスを渡さないのであれば、イザル君の命はここまでのモノとなりますよ?」
「ぐっ……」
「何も、君のポケモンを全て渡せと言っている訳ではありませんよ。レパルダスさえ貰えればいいんですよ? 渡すのが嫌なら、レパルダスの入ったボールを崖の下の川に落としても良しとしましょう。後で君が回収できない状況になれば何でもいいですよ」
「くっそ……」
何も解決策は無い。グレイは観念することにした。
「ちょっと待った〜!!」
突如、少し間抜けで大きな声が、対峙するグレイと、オコトとナオミの横から聞こえた。
何事かとナオミが横を向いた瞬間、イザルを人質にとっているカブトプスの前に子猫のようなポケモンが1体現れて、カブトプスに攻撃した。
突然の攻撃に怯んだカブトプスに向かって、子猫のようなポケモンは新たな技を放ち、カブトプスを眠らせた。
それと同時、声の主である男性が、素早くカブトプスの懐に潜りこんでイザルを奪還した。
「何!?」
突然の状況の変化に驚くナオミに対し、子猫のようなポケモンはナオミとオコトに向かって技を放ち、2人を眠らせた。
「やあ2人とも〜危ないところだったね!」
「おっさん!?」
グレイとイザルの窮地を救ったのは、この施設まで一緒に来て、今は仲間を呼びに行っていた頼りない治安組織のトレーナーのコオルであった。
コオルの後から、複数の治安組織のトレーナーがやってくる。
「どうだったかな〜!? 僕のエネコの、“ねこだまし”からの“うたう”の手際! そして僕の身のこなし! 戦闘は苦手だけど、奇襲攻撃の初撃と人質の奪還では評価の高い僕だよ! 見直したかい?」
「ああ、本当に。すげえなおっさん!!」
「……コオルさん、助けてくれて……本当にありがとうございました」
手のひらを返したようにコオルを褒めたり感謝したりするグレイとイザルであった。
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