23話目 古代の生命3
[17/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
があれば、オコトを攻撃する時にレパルダスに“すなかけ”ではなく攻撃技を指示して、さっさとオコトを処理して戦いを終われば良かったのである。
自分が殺される訳ないと余裕の態度でいるオコトにムカついたグレイだが、今は先にやることがあった。
「オレは今からイザルと女の戦いに加勢する。レパルダス1体だけでもやれる事はあるハズだ。戦えるポケモンがいない無能なお前はここで大人しくしてればいい」
そう言い残し、グレイは戦闘不能となって倒れている自身のポケモンをモンスターボールに回収し、辛うじて残った崩れかけの階段を上って地上階に移動し、イザルを探すことにした。
イザルとナオミを探すために、施設の壁や天井が激しく損傷するなどの戦いの痕跡が残る方向へとグレイは歩いていた。
施設の端の方では、壁や天井はほとんどが崩れ、屋外と言っても差し支えがない状況が広がっていた。
「動かないで!!」
突如として聞こえた声に、グレイは思わず立ち止まった。
声のした方向から、イザル、ライフ団のナオミ、さらに手が鎌の形をしている二足歩行のポケモンが姿を現した。
「……すまんグレイサン……負けちまった」
イザルが悲痛な顔で小さくその言葉をもらした。
現在、手が鎌の形をしているポケモンが、イザルの首筋に鎌を当てている状態である。イザルの言葉を聞かなくても、イザルが負けたのだと言うことがグレイには理解できた。
ライフ団のナオミが口を開く。
「この状況、分かるでしょ? あなたが下手な動きをすれば、私のカブトプスがこの子の頭と体を分離するわよ?」
グレイは、この場にはいないオコトとは戦いを通じて何となく通じ合い、外法な組織のライフ団とは言えオコトが本気で人を殺すような人間ではないことが何となく分かっていた。
しかし、目の前にいるライフ団のナオミがどんな人間なのか、グレイには分からない。下手な動きをすれば本気でイザルが殺される可能性も十分あり、グレイは慎重にならざるを得なくなる。
「分かった……下手な動きはしない。お前の要求は何だ?」
グレイは慎重に、相手を刺激しないように言葉をかける。
「まずは、あなたのレパルダスをボールに戻しなさい。話はそれからよ」
グレイは一瞬躊躇する。グレイは、密かにレパルダスに相手を攻撃させてイザルを奪還する事を考えていた。レパルダスをモンスターボールに戻せば、いよいよ解決の手段は相手の要求を100%呑むこと以外に無くなってしまう。
「早く」
ナオミの冷徹な声に合わせて、カブトプスの鎌の手がイザルの首に強く押し当てられる。イザルの表情が歪む。
「分かった! 分かったからやめろ!」
観念したグレイは、レパルダスをモンスターボールに戻した。
ナオミが口を開く。
「オコトはどこかしら?」
「ここ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ