23話目 古代の生命3
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ライフ団は」
グレイの言葉を聞いて、オコトは少し驚いたような顔をした。
「ほう……まさかラッキー強奪事件を阻止した人物が目の前に現れるとはね、噂をすれば影……なんとも興味深いですね。しかし、ライフ団が野蛮だという認識は変えていただきたいですね」
オコトはグレイに説明するような口調で話しはじめる。
「グレイ君、一口にライフ団と言っても、その考え方や行動は派閥によってまるで違うのですよ。単に自分が死にたくないという自分本位な考えで永遠の命を求める野蛮で低俗な派閥もあれば、命をデータ化することで永遠に存在を保存する研究をしているちょっと頭が変わった方々が集う派閥もあります」
オコトの説明に対し、グレイが質問する。
「へえ。それで、他の所の悪口を散々に言ってるお前は何なんだよ?」
「我々リザレクションは、死者の蘇生を主な研究テーマとして活動しています。化石からの古代ポケモンの復元もこの一環ですね。それから主流の研究ではないですが、無機物からの生命の創生……分かりやすく言えば、人工的に命を作りだす研究ですね。これもやってます」
オコトは、自分のポケモンであるポリゴン2を指差しながら言葉を続ける。
「このポリゴン2は、元々は人工的に作られたポケモンです。しかし生物か無生物かと問われれば無生物でしょう。もちろん、賛否分かれる所ではありますがね。しかし我々が作りたい命は、ポリゴンのような無生物ではありません。我々は、誰もが生物と認める命を作りたい。究極的には人間を人工的に作りたいのです」
楽しそうに説明するオコト。説明を聞いてグレイがドン引きしている事も気づかずに、オコトはグレイに問いかける。
「どうですかグレイ君? 命を作り出す研究。これは主流の研究ではないですが、リザレクションは崇高な研究をやっているでしょう? リザレクションに興味が湧きませんか? もし君がライフ団に入りたいと言うなら、入れてあげてもいいですよ? もちろん、所属派閥はリザレクションとしてね」
引きつった表情をしながらグレイが口を開く。
「おいおい……永遠の命も、命のデータ化も、死者の蘇生も、命を作りだすのも……全部ヤバイだろ! お前らも含めてどれも頭のネジがぶっ飛んでるとしか思えないけどな!」
グレイの返答を聞いた瞬間、オコトは露骨に失望したといった表情を浮かべた。
オコトが諦めと失望が混ざった声でグレイに話しかける。
「そうですか。この崇高なリザレクションを、よりにもよって低俗なフェニックスと同一視しますか……。頭が悪すぎて崇高か低俗かの区別すらできないのですね。ラッキー強奪を阻止した子供ということで期待していたのですが……もう君に興味はありませんよ。ポリゴン、“チャージビーム”」
「なあ!?」
突如としてグレイに向けて発射された“チャージビーム”
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