22話目 古代の生命2
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る。
しかし古代ポケモンの姿は無かったが、怪しいものはあった。
「なんだろね、これ〜。何の施設かな? 山の中にこんな建物があるなんて、ずっとヒヨワタウンに住んでるけど知らなかったね〜」
そうコオルが口にした。
3人の前には、造りは簡素だがかなり最近に建てられたと思われる建物があった。時間の経過を物語るような汚れは見当たらない。
「いや〜、怪しいよね、この建物。ちょっと中に入ってお話を聞いてこようかね〜」
「立ち入り禁止って書いてあるけど」
グレイは建物の入り口の看板を指でさしながら言った。
「大丈夫、大丈夫〜。僕、治安組織のトレーナーだし」
「確かに」
コオルが治安組織の者であることなどグレイはとっくに忘れていた。
(おっさん、初めて役に立ったな)
そう思いながら、グレイは建物に入ろうとするコオルに続いた。後からイザルも入ってくる。
施設内は電気が点いていなかった。
朝の時間帯であり、建物の外から光が入ってくるので歩くには困らない。しかし、ここが何かしらの施設であることを考えると薄暗く、建物内で何か活動をしている様子には見えなかった。
「まあ、とりあえず〜片っ端から怪しいものを探してこうか! 古代ポケモンとかが隠れてるかも知れないし!」
流石にそれは無いだろう、と思いながらもグレイとイザルは、コオルの後についていく。
施設内を歩くコオル、グレイ、イザルの3人は、やがて地下へと続く階段がある広い空間へたどり着いた。
しかし、3人ともその場で立ち止まり、階段を下ることはしなかった。否、できなかった。
「あなたたち、もしかして文字が読めないのかしら? 入り口に立ち入り禁止って書いてあったでしょ?」
地下へ続く階段の前に行く手を阻む者がいた。漆黒色の制服を着ている者が2人。男が1人、女が1人である。
その男女が着ている制服は、グレイにとって見覚えのあるものであった。その事実を確認するべくグレイが口を開く。
「お前ら……ライフ団じゃないか?」
「ええ!? ライフ団だってぇ〜?」
グレイの言葉に反応したのは、漆黒色の制服を着た2人ではなくコオルであった。
コオルは言葉を続ける。
「ライフ団といえば! 最近このトラベル地方で色々な騒ぎを起こしてる、今警察内で話題の組織じゃんか〜!」
コオルは漆黒色の制服を着た男女を指さして言い放つ。
「君たち! 町で古代ポケモンが暴れた事件への関与の疑いあり! ヒヨワタウンの警察署まで同行願おう!」
「言いがかりですね。断らせていただきます」
男の方が即答した。
コオルは負けじと言葉を続ける。
「ならば〜! そこの階段で通じている地下を調べさせてもらおうかな!」
「それも断ります。何の権限があってそんな事ができるんですか?」
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