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終わらないジングルベルを 〜ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー企画〜
一番の笑顔
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「そうだね」

千歌の表情はどこか寂しそうだった。

なんかこいつ今日は変だな。

「どうかしたか?」

「えっ?なんで?」

「なんか元気ないなって思ってさ」

帰り際でも元気が有り余ってるのに今日の千歌は違った。緊張してるのか?でも緊張するような関係でもない。なにか言いたそうな表情はしてるのはわかった。

そう考えてるうちにいつも千歌に送ってもらえる場所まで来た。

「んじゃーな」

「うん。じゃあね」

千歌に背を向けて歩き始め、左ポケットから赤いイヤホンを取り出した。

絡まってる………こういうのムカつくよな。

「ねぇ!」

「ん?」

後ろから張り上げられた声。振り返ると千歌が走って追いかけてきた。

「な、なんだよ」







「私ね、あなたの事が好き」








「はい?」

かなり…いや。かなり突然な告白。あまりのことにイヤホンが絡まってるのをとることを忘れた。

そこだけ時間が止まってしまったのかのように、ただ横を車が通っていった。

「お前……本気なのか?」

「うん。さっきは、それはないとかすぐに言っちゃったけど……本当は前からあなたのことが好きだったの」

真剣な表情で話千歌からは嘘は感じられなかった。相手が本気なのにふざけた返しは出来ない。

俺の本当の気持ち…………

「お前も物好きだな。クリスマスに1人でイラついてる奴を好きになるとは…………」








「でもまぁ………退屈はしないかもな」

「ってことは……」

「おう。こんな俺でも良ければな」

「やったー!」

「はしゃぐな。……ん?」

目の前に落ちてきた白い物。上を見上げると空から雪が降ってきた。まるで俺たちのことを祝福してくれるかの様なタイミングで。

「雪だね」

「ああ。グットタイミングだな」

イラつきから始まったけど最後には良いことがあって良かった。後で志満姉さんとか美渡姉さんになにか言われるのは確定だな。

でもお陰で始めてクリスマスが最高な日になったし。

「千歌、ありがとな」

「うん!」

この日千歌の一番の笑顔が見れた。
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