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終わらないジングルベルを 〜ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー企画〜
一番の笑顔
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俺の後ろに美渡姉さんに回りこまれ頭をグリグリされた。

「痛たたたた!ギブ!ギブ!だから!」

ようやく解放された。まだ頭がいてぇ………。それに千歌の奴は笑ってやがるし。後で同じことしてやろうかな。

「あんたいつになったら懲りる訳?」

「いつか」

「もう一回やられたいのかな?」

「すいません。もう懲りました」

くそっ……いつになっても美渡姉さんには頭が上がらない。

なぜ俺が千歌の姉を姉さんを付けて呼んでる理由は簡単だ。小さい頃からお世話になってるからな。まぁ美渡姉さんとはしょっちゅう口喧嘩とかするけど勝てない………だから頭が上がらないのだ。

「でも美渡姉さんに彼氏が居ないのは事実だろ?」

「それはそうだけどさ〜。聞いてよ、仕事も仕事で忙しいしさ」

「確かに美渡姉、帰り遅いよね」

「そうそう。こないだ上司にコピーの仕方間違って怒られちゃって」

どうやら美渡姉さんも仕事が忙しいらしい。なんやかんやバカにはする美渡姉さんだけどいつもこうやって話に混ざってくる。だいたい愚痴ったりして終わるんだけどな。

「世間はクリスマスとか言ってるけど大人は仕事だよ」

「その前に俺にクリスマスとかいう概念はない」

「あんた寂しいこと言うね〜。で、2人はいつくっつくの?」

「「それはない」」

お互い即答だった。どこか悲しいと思ったりしたのは最初だけだ。それに俺は「いつくっつくの?」とか「いつ付き合うの?」とか言われるのが嫌いだ。

「あんたたち変なところで気が合うよね」

「例えば?」

「私に対抗しようとしてくる時とか」

「あっ、確かに」

まぁ千歌の言うとおりだな。でも2人でも歯が立たないけど。

こないだはプリンを食べられただの千歌が言ってたから2人の話を聞いてたけどいつの間にか千歌側に付いてた。そう考えると変なところで気が合うのかもな。

「もうこんな時間か」

「あっ、本当だ。私は志満姉の手伝いしてくるね〜」

そう言って美渡姉さんは部屋を出て行った。

てことは俺もそろそろおいとまするかね。このまま行くと夜ご飯を千歌の家で食べることになるし。

「んじゃ俺も帰りますわ」

「えー、ご飯食べていきなよ〜」

「AもBもCもDもねぇよ。もうすぐ俺のパピーも帰ってくるから今日は遠慮しとく」

「パピーって………。わかった。外まで送るよ」

鞄を持って俺も千歌の部屋を後にした。家を出る前に志満姉さんと美渡姉さんに挨拶をしてから家を出た。

まだ6時半くらいなのにもう暗い。遅い時間帯になると車の通りも少なくなる。俺の家と千歌の家はそんなに遠くはない。歩きながら話始めた。

「今年のクリスマスは話して終わったな」
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