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終わらないジングルベルを 〜ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー企画〜
一番の笑顔
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んだよ。

さては千歌の奴……

「お前まさか……暇だから俺のところに来たな?」

「そ、そんなことないよ」

図星だな。そんなんで幼なじみの俺を誤魔化せると思ってるのか?俺と千歌は文字通り小さい頃から一緒に居る。さっきも言ったけど小学校からだけど、千歌のことはだいたいわかる。

すると千歌は俺のことを横から顔を覗いてきた。

「なになに?」としつこい千歌にデコピンをした。すると千歌はでこを抑えながらギャーギャー文句を言い始めた。

「もう!いきなりなにするの!」

「ギャーギャーギャーギャーやかましい。黙って歩け」

と言いながらポケットに両手を突っ込み、歩き始めると俺の横に来た千歌は腕を組んできた。

邪魔だし歩きづらいし鬱陶しいの三拍子だなおい。笑ってる顔がさらに腹立つな。

「はぁー……。なんで腕組んでるんだよ。鬱陶しい」

「いいじゃん!なに?まさか照れてるの〜〜?」

「3秒以内にどけろ。はっ倒されたくなかったらな。1……」

俺は左手で千歌のこめかみを掴み軽く力を入れた。いわゆるアイアンクローと言う奴だ。またの名をゴッドフィンガーとも言う。

「痛い!痛い!2と3は!?」

「男に2と3は要らないの。1だけ覚えてればいいの。わかった?Do you understand?」

「わかった!わかりました!」

千歌の頭から手を放した。その場から動かず千歌は頭を抑えていた。

まぁそんなに力は入れてないからな。誤解しないでくれよ。それに俺と千歌にとってはこんなの日常茶飯事だ。そして俺は千歌のあることに気付いた。

「お前冬なのに手袋もマフラーもしてないのか?」

「今日は持ってくるの忘れちゃったの!」

「お前はアホか?マフラーと手袋は冬の必需品だろ?」

「そういう君はどっちも付けてないから、説得力ゼロだよ……」

まぁそりゃそうだ。たまには、まともなこと言うんだな。それはどうでもよくて。さっさと帰るか。

「明日からはちゃんと付けてこいよ」

再びポケットに手を入れて歩き始めると、次は俺のポケットに手を入れてきた。

きつい、冷たい、めんどくせぇの3点セットか次は。

そう思いながらもその冷たい手をはじき出すことはしなかった。逆にポケットの中で手を握った。

「手……暖かいね」

「お前の手が冷たいだけだ」

「でも手が暖かい人は心が冷たいって……」

「ホントお前は余計なこと言うの好きだよな」

「なんか余計なこと言った?」

言ったからそう言ったんだよ………。何回も言うけどそういうところはアホだよな。まぁもう慣れたけど。

俺はその足で千歌の家に向かった。

またあの人に絡まれるのか………



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